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秋祭りの「うっかりゴミ出し」続出 松山市清掃課職員らの対応に賛辞

松山市の家庭ごみ回収で活躍する清掃作業員(写真は松山市委託業者による作業の様子)

松山市の家庭ごみ回収で活躍する清掃作業員(写真は松山市委託業者による作業の様子)

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 コロナの影響で松山地方の秋祭りが縮小開催された10月7日、市民が誤って集積所に出したゴミの処理に市環境部の職員らが奔走し、その柔軟な対応がSNSなどで話題になっている。

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 例年、地方祭が行われる10月7日には市内の公立小中学校が休校になるほか、松山市による家庭ゴミの収集も休止となる。市では1週間ほど前から町内放送や広報などで注意を呼び掛けていたが、秋祭り縮小の影響で「ついうっかり」ゴミ出しをしてしまった人が多く、集積所には家庭ゴミが集まってしまった。

 松山市環境部清掃課の岸洋三課長は「例年と違って、朝から聞こえる太鼓や宮出しに向かうみこしの掛け声などもなく、小中学生が普通に登校する姿もあったため、うっかりいつもの習慣でゴミを出してしまった人が多かったのでは」と話す。

 「台風が近づいていたこともあり、軽い再生プラスチックゴミの袋などは風で飛ばされて交通の妨げになる危険があった。可燃ごみは次の収集日まで放置すると衛生面で問題があるため、本来は休みだった職員に連絡を取って急きょ回収した」と岸さん。公休日にもかかわらず、招集に応えた70人ほどの清掃員のほか、清掃課の職員らが現場に駆け付け、「うっかりゴミ」の回収作業に当たった。

 清掃課の臨時対応を紹介したSNSの記事には「自分もいつもの習慣でゴミを出してしまい、夕方気が付いて取りに行ったが既に無くなっていた。不注意で申し訳ない。対応してくれた人には心から感謝したい」「突発的な課題に柔軟に対応するのは、行政として決して簡単なことではないと思う。『レジリエント松山』な対応を高く評価したい」などの声が寄せられた。

 岸さんは「習慣を変えるのは難しい、ということを改めて痛感した。ゴミの正しい分別も、習慣になれば無意識にできてしまうもの。都市環境の向上のため、これからも啓発活動などを続けていきたい」と笑顔を見せた。

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