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伊予市・栗の里公園が「鹿を引き取ってくれる人」公募 幼稚園などから応募も

「栗の里公園」で飼育している鹿

「栗の里公園」で飼育している鹿

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 栗の里公園(伊予市中山町)で飼育している約40頭の鹿のうち、20頭ほどの譲渡先を10月13日から、伊予市が公募している。

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 同園の鹿は、花の森ホテル(中山町)の開業に合わせ、新たな観光名所として1993(平成5)年に飼育を始めたもの。当初は、鹿の角を漢方に活用する案や、ジビエとして提供するなど複数のアイデアが出ていたが、最終的にはふれあい農園のマスコット的な存在として長年にわたり親しまれるようになった。

 当初は敷地面積などの条件面から「鹿の飼育頭数は20頭~25頭程度が適当」との指針の下で飼育してきたが、時間の経過に伴って現在は40頭にまで増加。2018(平成30)年には雄の去勢を行うなど、頭数抑制のための対策を取ってきた。

 20年以上飼育を続けてきたため、フェンスの老朽化や斜面の土砂崩れなどの課題も発生。施設の改修も重ねたが、今後の長期的な飼育の見通しが立たないことなどから、段階的に飼育数を調整することを決め、譲渡先の公募を始めた。

 譲渡対象は「譲渡された鹿を、責任を持って飼育するかまたは活用する法人・団体」で「譲渡された鹿を、自然解放しない」ことなどが条件。鹿は人馴れしており、現在、市内の幼稚園などから「1、2頭であれば飼育したい」などの問い合わせが寄せられているという。

 秋になると例年ドングリを拾いに同園へ遊びに来ていたという内子町在住の女性は「子どもが小さいころは公園に行くと、よく鹿に餌をあげていたのは懐かしい思い出。さすがに家では飼えないけれど、いなくなると寂しいので、また会いに来たい」と「鹿愛」を口にする。

 譲渡費用は原則無料。引き取り等に関して発生する実費や譲渡時期、方法などは協議により決める。問い合わせは、伊予市産業建設部経済雇用戦略課(TEL 089-982-1120)まで。

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