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松山に看護師常駐のサービス付き高齢者向け住宅 QOL向上にも注力

2019年9月にオープンした「Sグラン松山」の様子

2019年9月にオープンした「Sグラン松山」の様子

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 松山に8月16日、看護師と介護士が24時間常駐するサービス付き高齢者向け住宅「Sグラン松山弐号館」(松山市西石井6)がオープンする。

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 広島で5棟、松山市内で1棟、計227戸のサービス付き高齢者向け住宅を展開するL.S.I.(広島県広島市)が経営する同館。同社取締役の田村順司さんは「介護施設でも病院でもない、安心して暮らせる居心地のいい住まいを提供したい」と話す。「松山で2019年に『Sグラン松山』をオープンして2年。介護や看護サービスのほか、リハビリや食事、住環境づくりにも真剣に取り組んできた。入居者の皆さまには、看護師と介護士が24時間常駐するバリアフリーの安心できる環境で人生を楽しんでほしい」とも。

 総戸数は40戸で、延べ床面積は約406坪。各個室にはトイレと洗面台、電動ベッドを備える。看護師と介護士が24時間常駐するほか、医療機関との提携による24時間の看護体制や理学療法士によるリハビリテーションにも対応。60歳以上の自立した生活ができる人から要介護5までの受け入れが可能で、緩和ケア、看取りまで対応する。

 「おいしい食事や日々の楽しみを、入居者さんの生きがいアップにつなげたい」と話すのは同社社長の河手秀男さん。施設近隣の飲食店からテイクアウト商品を購入して入居者に提供する「テイクアウト祭り」や年末恒例の「神戸牛のすき焼き」、敬老の日の「シャンパンタワー」、広島ならではの「お好み焼きパーティー」などのほか、「写真の日」「室内家庭菜園」などの遊び心あるサービスが入居者の好評を得ているという。「1月には、たまたま外出先で購入したフレンチトーストが信じられないおいしさだったので、無理を言って120個を用意してもらい、入居者やスタッフに振る舞った。おいしいものを食べて喜んでくれる入居者さんやスタッフの笑顔を見ると本当にうれしい」と笑顔を見せる。

 3月には、コロナ禍で外出への不安を感じたり、コミュニケーションの機会が減って孤独を感じたりしている高齢者を対象に「こちらから自宅に出向いて行う、高齢者向けパーソナルトレーニングのデイサービス『たくとれ』」を事業化。介護予防対策の新しい試みとして注力している。

 同社のユーチューブチャンネルでは、同社職員が寝返りや立ち上がり、移乗など、介護のコツを伝える「介護技術動画」を配信。仕事や家事の合間にリフレッシュできる6分間ストレッチをアップするなど、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)の向上につなげる取り組みにも力を入れる。

 「2019(平成31)年1月に、それまで受託運営していた施設の事業譲渡を受け、現在は全棟が直営になった」と河手さん。「今年は、就労支援施設で栽培している野菜を直接買い付けて入居者の食事で提供する試みも始めた。食事は元気の源。来年末までに、運営している7つのサービス付き高齢者向け住宅全てで『温かみのある、愛情のこもった家の食事』の提供を約束する」と意欲を見せる。

 専有面積は18.64~18.84平方メートル。月額賃料は13万9,800円(共益費、生活支援サービス費、食費含む)、敷金は20万7,000円。

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