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松山・東野にたこ焼き店「はなたこ」 地域の名物居酒屋「葉牡丹」の一角に併設

「はなたこ」店頭で、店主の土井さん(右)と手伝いに駆け付けた娘さん(左)

「はなたこ」店頭で、店主の土井さん(右)と手伝いに駆け付けた娘さん(左)

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 松山に10月16日、たこ焼き店「はなたこ」(松山市東野2、TEL 090-4253-8700)がオープンした。

「はなたこ」のメニュー、大玉6個(400円)、ネギたこ・マヨたこ・ネギ塩(450円)、ネギマヨ(500円)

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 同店は、創業50年を超える東野の居酒屋「葉牡丹」(東野2)に併設してオープン。歩道に面した居酒屋の一角をたこ焼き店に改装し、同店の定休日と開店前の時間帯に営業している。

 店主の土井雅恵さんは「親子3代にわたって葉牡丹のファン」という長年の常連客。「2人の子どもが無事に成人し、介護していた母も見送って元気なうちに新しいことを始めたいと考えるようになり、たこ焼き店のオープンを決めた」と話す。

 「葉牡丹の大将は人生の師匠」と話す土井さん。「開店前からいろいろ相談に乗ってもらったが、店の場所をどうしようか、という段になって大将が『ここでしたらええ』と店の一角を改装して使わせてくれることになった。公園や、お遍路さんが立ち寄る八十八カ所のお寺にも近く、交通量の多い交差点沿いの好立地で、本当に感謝している」とも。

 「開店前には、姪夫婦が営む西条の人気のたこ焼き店『藤蛸』で修業を積んだ。ネタも同店から仕入れているが、西条の人と松山では好みも違う。松山の人の好みを研究しながら、いろいろな人に試食してもらってアレンジを重ねた」と土井さん。「西条では、鉄板でしっかり焼いたたこ焼きと甘口ソースの組み合わせが好まれるが、『はなたこ』では松山の人の好みに合わせて、銅板でふんわり焼き上げ、中辛のソースで仕上げている。たこ焼きというと、屋台の男性的なイメージがあるが、女性らしく優しい味や心配りにこだわった店にしていきたい」とも。

 「はなたこのたこ焼きは、ふっくら大玉でタコも大きめ」と土井さん。「新しく始めたばかりなので、しっかりこだわりを持って、いいものを提供していきたい」と意欲を見せる。メニューは「たこ焼き・大玉6個」(400円)、「ネギたこ」「マヨたこ」「ネギ塩」(以上450円)、「ネギマヨ」(500円)など。

 「お世話になっている葉牡丹は、地域密着で多くの人に親しまれ、長く続いてきた老舗。何十年も通う常連さんもいれば、親子何代にもわたるファンや、小さな子ども連れで訪れるお客さんも多い。お盆や正月に帰省すると必ず立ち寄る人も大勢いる。お客さんたちみんなが、この店を守り、応援していきたいと思っている」と土井さん。

 「独特の雰囲気で何しろ目立つ店なので、誰もが知る存在だが、店構えが個性的で入りづらいと思っている人も多いはず。はなたこが昼の営業を始めたのをきかっけに、来店してくれた人も多い。はなたこをきっかけに葉牡丹のことも知ってもらい、ファンが増えればうれしい」と笑顔を見せる。

 店の前にはベンチを置き、外でも店内でもたこ焼きを楽しめるようにしたほか、テークアウトにも対応する。

 「子どもからお年寄りまで、通りかかった人が気軽に立ち寄って、見知らぬ人同士でも話が弾むような、公民館みたいな町の交流拠点になっていきたい。高齢の人も多い地域なので、一人暮らしの高齢者がたこ焼きを食べに散歩に来てくれるような場所にもなれれば」と土井さん。

 「葉牡丹の大将は、優しく物腰柔らかなおかみさんと共に、『とにかく人ぞ』を口癖に地域密着でお客さんから慕われ、長くこの場所で愛され続けている人。葉牡丹が結んでくれた縁で、たくさんの人に支えられ、助けられて店をオープンすることができた。これからも人の縁を大切に、地域に愛される店になっていきたい」とも。

 営業時間は11時~17時30分(木曜・日曜は19時30分まで)。火曜定休。

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