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松山大生らが愛媛産食材を使った丼をデリバリー 地元農家から仕入れた野菜販売も

大学生のニーズを満たす「愛媛丼」 収穫の手伝いや店頭での野菜販売も行っている

大学生のニーズを満たす「愛媛丼」 収穫の手伝いや店頭での野菜販売も行っている

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 松山大学の学生らが経営するカフェ「そうる’d OUT」(松山市清水町2、TEL 090-8332-2021)が8月、県産食材を盛り込んだ丼メニューの販売とデリバリーサービスを始めた。

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 同店を経営するのは、徳島県出身で同大2年の岡田翔偉さんら大学生4人。6月5日にオープンし、当初はコロナ禍のテークアウト需要を見込んで、携帯性に優れたメニューをとベトナム風サンドイッチ「バインミー」をメインに、パンやスイーツなどをそろえていたという。

 「店を続けるうちに、フラリと来店してくれるのは圧倒的に男性客の方が多いことに気付いた」と岡田さん。愛媛県内の農家ネットワークを切り盛りしながら地方創生の研究や事業を行う、名古屋大学4年の藤岡祐太さんと知り合ったこともきっかけになり、「低価格でガッツリ食べたい学生のニーズを満たす地産地消メニュー」の開発に着手。8月から丼やパスタをメインに据え、デリバリーも行う大幅な方向転換に踏み切った。

 定番メニューは「親子丼」「鶏とキノコの和風丼」「鶏チリ丼」「照り焼きチキン丼」「鶏とキノコのガーリック丼」や、「やみつき炒飯」「ふわとろオムライス」(以上500円)などのほか、トマト、クリーム、ガーリックソースパスタ(800円~)、「ベーコンとチーズのサンド」(400円)など。スイーツメニュー「キャラメルバナナパイ」(380円)も揃え、1,000円以上の購入で無料配達も行う。

 開業のきっかけについて、岡田さんは「小中学生のころから、人と違うことをやりたい、何かを作る側の人になりたいと思っていた」と話す。家族で外食をする機会が多く、おいしいものを食べるのが好きで家では料理も作るという岡田さん。「何か事業を起こすなら、まずは自分が好きで、少しでも得意なことを武器に」と、大学の仲間と飲食店のオープンに踏み切った。

 「同世代の学生がメインターゲットなので、低価格でガッツリ食べたいというニーズも、食べ物の好みも自分事として分かるのが強み」と岡田さん。「自分が食べてウマいと思うもの」にヘルシーな地元野菜を盛り込んだ日替わりメニューも開発しており、8月初旬には数量限定で「夏野菜カレー」(400円)も販売した。

 店頭では地元農家から仕入れた野菜を販売しており、購入した野菜をキッチンに渡すと300円で調理するサービスも行う。「地元に八百屋と提携して経営している飲食店があり、いつか農家さんと直接つながれる飲食店を経営したいと思っていた。野菜の収穫を手伝い、そのまま料理して提供する経験もできて、思ったより早く夢に近づいていると感じている。今後もいろいろな取り組みに挑戦したい」と意欲を見せる。

 営業時間は11時~14時と18時~21時(現在はコロナ対応の時短営業で20時閉店)。全メニュー共、テークアウト可能。学生応援キャンペーンとして、同店のインスタアカウントをフォローしている人を対象に、学生証提示でパスタと丼メニュー50円引きのサービスも行う。

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