松山城二之丸史跡庭園が「恋人の聖地」に選ばれ、11月2日に認定記念モニュメント除幕式が行われた。
「恋人の聖地」は全国の観光地域の中からプロポーズにふさわしいロマンチックなスポット。全国に121カ所あり、松山市内では初となる。
同園は近年、結婚式の前撮りの場所として定着しており、年間約500組の撮影が行われている。庭園整備前の発掘調査では2人の名前が彫られた帝政ロシア時代の10ルーブル金貨が出土。その後の研究により、2人はロシア兵の男性捕虜と日本人女性看護師として実在していたことが判明し、この金貨は国境を超えたラブロマンスの証しと考えられた。
2011年に坊っちゃん劇場で同コインをモチーフにしたミュージカル「誓いのコイン」も上演され、コインと大井戸にまつわる説明版が設置されるなど、恋人たちの憩いの場としての魅力が評価され、今回「恋人の聖地」として認定に至った。
序幕式には前撮り利用夫婦の高田直樹さんと真央さんも参加し、コイン投入も行った。「私たちにとっても忘れられない日となった。これからは1年に1回来られるよう、ずっと2人で仲良くしていきたい」と話してい
た。
同園では今後、来園したカップルに「誓いのコイン」をプレゼントする。2人で力を合わせ大井戸の的の上にのれば2人の愛がより深まるという「コインシュート」を行うほか、希望者には誓いのメッセージカードを配布。誓いのメッセージは庭園内での掲示や松山城ホームページのブログで紹介する。
11月下旬には初の取り組みとして、紅葉のライトアップとイルミネーションを設置する「光の庭園」を予定。「恋人たちにロマンチックな雰囲気を提供したい」と野志克仁松山市長。同園の指定管理者である伊予鉄道の佐伯要社長は「今後、関連した婚活イベントも行っていきたい。観光客をはじめ、地域の人たちにも来ていただければ」と話す。
入園料金は、大人=100円、小人=50円(6歳以上12歳以下)。
入園時間は11月は9時~17時まで、12月~1月は9時~16時30分まで。「光の庭園」のイベントが行われる11月22、23、29、30日の17時~21時は入園料が無料となる。