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松山に「ことばの学校」 読書を通じて語彙力・理解力の土台づくり目指す

「ことばの学校松山市駅校」で講師を務める小原さん、教室の本棚の前で

「ことばの学校松山市駅校」で講師を務める小原さん、教室の本棚の前で

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 松山市内に「ことばの学校市駅前校」(松山市湊町5)がオープン、絵本から古文、論説文まで約300冊の教材をそろえ、読書を通じて語彙(ごい)力や理解力の土台づくりを目指す。

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 講師を務めるのは、自らも小学4年生の子どもを育てる小原美紗帆さん。以前、子どもが通っていた松山市内の「ことばの教室」で効果を感じていたが、講師の都合で閉校。「何とか学習を継続したい」との思いで自ら教室を開き、生徒の募集を始めた。

 「当時小学2年生だったうちの子は、本を読んでもらうのは好きだが自分で読むのは苦手、というタイプ。活字の多い本は毛嫌いしてしまい、図鑑や絵の多い本を眺めるばかりだった」と小原さんは振り返る。「ことばの教室に通い始めて半年ほどたったころ、活字中心の小説などを進んで手に取るようになり、楽しそうに笑いながら読んでいるのを見て教室の効果に驚いた。今ではテレビがついている雑音の中でも集中して読書ができ、内容もしっかり理解して私に教えてくれる」と話す。

 「子どもはまず、耳で言葉を聞き取って理解するもの」と小原さん。「耳で文章を聞きながら目で文字を追い、読んだ内容を確認問題でチェックすることばの教室の『速聴読』メソッドは合理的。文字を言葉の塊として捉えたり文脈を把握したりする力が自然と身に付き、理解力や表現力など、学習の基礎になる力を鍛えてくれる」とも。

 子ども向けには「ごんぎつね」「風の又三郎」など教科書にも登場する名作や、小学生に人気の「王さまシリーズ」「若おかみシリーズ」 などを用意。偉人伝や中学高校入試で出題されることの多い論説文のほか「平家物語」「徒然草」などの古典もそろえ、入試対策にも対応する。

 主な対象は、文字が読めるようになった幼児から中学生くらいまで。教室ではヘッドホンで読み上げ音声を聞きながら本を目で追い、内容の理解を深める「読書ワーク」に回答する。教材は生徒の年齢などに合わせて選び、読み上げのスピードも通常の速度から10倍速までレベルに応じて調整。スマートフォンやタブレットを使い、自宅でも学習できる。

 無料体験に参加した松山市内の女性は「3倍速での聞き取りにチャレンジしてみたが、一瞬でも気を抜くとついていけなくなる。集中力が自然に身につくのも納得。読み聞かせから読書への橋渡しとして、子どもがもう少し大きくなったら通わせてみたい」と話した。

 「活字が苦手、字の多い本を手に取ろうとしない、本は好きだが国語の成績が良くない、というタイプのお子さんに特にお勧めしたい。読書を通じて、豊かな語彙力と心と人生を育みたい」と小原さん。

 無料体験は随時受付中。開講は月曜~金曜の15時30分~、16時30分~、17時30分~と土曜10時・12時から各45分。問い合わせはメール、電話で受け付ける。

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