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伊予柑風味の「願いが叶うひぎりやき」松山の澤井本舗とマツワカのコラボで誕生

ひぎりやき市駅前本店前でマツワカの吉田さん(左)と、澤井本舗の澤井さん(右)

ひぎりやき市駅前本店前でマツワカの吉田さん(左)と、澤井本舗の澤井さん(右)

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 松山の澤井本舗(松山市湊町5)が5月10日、「松山をもっと好きになってもらう」活動に取り組む10~20代のプロジェクトチーム「マツワカ」とのコラボで「願いが叶(かな)うひぎりやき・伊予柑(いよかん)味」を発売した。

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 大正時代から100年以上にわたって地元で愛されている「ひぎりやき」は、今川焼きや大判焼きなどとも呼ばれる餡(あん)入りの和菓子。松山市駅前で「お日切りさん」として親しまれる善勝寺(港町5)の日切地蔵尊から名付けられたもので、澤井本舗は1961(昭和36)年から今の場所で営業を続けている。

 「願いが叶うひぎりやき」は、マツワカと市内企業とのコラボ企画第2弾。メンバーが7チームに分かれてアイデアを出し合い、同社の澤井善一郎社長らによる投票で1位に選ばれ商品化が決まった。

 「『日を切って(期限を決めて)願を掛ければ必ず成就する』というお日切りさんの言い伝えは地元では有名」と話すのは、優勝チームでリーダーを務めた吉田将大さん。「愛媛特産の伊予柑が持つ『いい予感』の響きと、願いがかなうという伝承にちなんで名付けられた『ひぎりやき』を掛け合わせて、最高においしい縁起物が生まれた」と笑顔を見せる。

 「伊予柑と餡の相性の良さは企画の段階からイメージしていたが、最初に試食したときは、伊予柑ピールが練り込まれた生地だけでもおいしくて驚いた」と吉田さん。「伊予柑風味のあっさりした生地と餡の甘みは予想以上に好相性。試作品も最高だったが、澤井さんがレシピに磨きをかけてくれて、よりおいしくなった」とも。

 その日の温度や湿度によって、生地の配合や小豆の炊き方、焼き上げの温度などを職人が細かく調整し、客の目の前で焼き上げるひぎりやきには、市駅前の変わらぬ名物として懐かしい思い出を持つ人も多い。澤井さんは「たくさんの人たちの手で生まれた新商品。長く愛されて新しい松山名物の一つになれば」と期待を込める。

 同店では定番のあずきあん、ユズ風味のしろあん、クリーム(100円)のほか、毎月変わる季節限定商品も。通信販売ではキャラメルクリーム、クリームブリュレ、モンブランなどのほか、カレー味のお総菜ひぎりやきなど(5個入り、750円)など13種類をそろえるが、生地に変化を加えたのは今回が初めてという。

 「願いが叶うひぎりやき」は、特製ボックス入り3個セット(500円)で1日10セットを限定販売。その場で3種類から選べる「応援シール」を貼って販売しており、吉田さんは「仕事や勉強、部活などで頑張っている人への差し入れにもお薦め」と利用を呼び掛ける。

 営業時間は9時30分~18時。

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