伊予市の「手づくり交流市場・町家」(伊予市米湊)に並ぶ産直品と、パンや弁当など町家テナントの人気商品を毎週金曜に移動販売する「どこでもmetome」が9月、運営を始めた。
企画したのは町家に店を構える「子どもおさがり専門店metome(みとうみ)」店主の逢沢亜月さん。同じ町家の弁当店「まかないコンテンポラリー」のキッチンカーを活用し、産直品や地元で人気のパン、弁当、コーヒーなどを県内各地で販売する。
ラインアップは野菜や果物などのほか、「みこパン」のパン詰め合わせ(500円~1,000円)、「まかないコンテンポラリー」の弁当(400円)、日替わりのみそ汁やスープ(200円)に加えて、東京から伊予市佐礼谷に移住して今春開業した「Coffee Reverb」のコーヒー試飲も。
9月3日に伊予市の佐礼谷診療所前で第1回の販売を行ったところ、用意した弁当約30個、パン12セットのほか、コーヒーやスープなど全てが完売したという。
逢沢さんは「コロナ禍の影響で来店客が減り、『アウトドアで活動したい』という気持ちが募っていたところ、使っていないキッチンカーがあると聞いて町家の良品を県内各地に届ける『どこでもmetome』を思い付いた」と話す。「県内各地でテスト販売しながら地域ごとのニーズを把握し、それぞれの場所で喜ばれる品ぞろえを模索していきたい」とも。
「かんきつ栽培が盛んな八幡浜市や伊方町では地元産の野菜が少なく、隣町の大洲の産直市まで買い物に行く人も多いと聞いている。伊予市の特産品を各地で販売し、帰りには地域の特産品を仕入れて町家で販売するようなサイクルを作っていければ」と意気込みを見せる。
第2回の9月10日は中山地域事務所(中山町出渕)に出店し、以降、松山市、久万高原町、新居浜市などで調整しているという。
「町家のテナントには、ベーグルや総菜、たこ焼き、ハーブティー、カレーなどの店もある。リクエストがあれば、これらの店の商品も届けていきたい」とも。
営業時間は12時~13時。営業場所は「metome(みとうみ)」のフェイスブックで知らせる。弁当やパンの詰め合わせなどの予約は当日9時まで、LINEで受け付ける。