「ジョブカフェ愛Work・愛媛県若年者就職支援センター」（松山市湊町3、TEL 089-913-8686）は9月1日、東予と南予に地元企業らの採用活動を支援するブランチを開設した。

　県が2004年に開設した同センターは、若者の就職活動・職場定着支援や、企業における若者人材の採用、育成支援などに取り組んでいる。

　新たに開設した「東予ブランチ」（西条市）と「南予ブランチ」（宇和島市）には、コーディネーターとして地元の人材を各1人採用・配置している。直接の採用・マッチング支援は行わず、若者に地元企業らをPRするなど、企業の採用活動を支援する。

　「東・南予の企業からの要望は以前からあった。今回の支所開設は、経済産業省から『ジョブカフェ・地域ネットワーク強化事業』の採択を受けることにより実現した。同じ愛媛といっても、地域によって課題はさまざまで、一通りのやり方では不十分。そこで、地域に実際に足を運び、より深く知ることで、本当の問題解決を行っていく」と同センターの佐々木次長。

　「二次産業が中心となる東予では、仕事はあるが、働き手が足りない傾向。そのため、改めて人材育成のあり方を見直し、次世代を担う若者たちを会社が育てていけるような手伝いをしていく。一方、一次産業が中心となる南予では働くところが少なく、働き口がないために、若い人たちが地域を出ていってしまい、地域全体に活気がなくなってしまっているのが現状。そこで、地域の元気な企業などを知ってもらい、南予の魅力に改めて気付いてもらえる手伝いをする」と地域特性に合わせた支援策を講じる。

　今後、東予では「経営者対象人材育成セミナー」「企業・若者交流会（ジョブ・コラボ）」「若手職人異業種交流会」を、南予では「地場産業見学ツアー」「就職応援イベント」などの事業を行う。

　「将来的には、企業、求職者、それを応援する人々、全ての視点から考え支援することで、バランスのとれた支援体制を作っていくことができれば」とも。

　10月22日には、南予ブランチで宇和島地区の「地場産業見学ツアー」を開催する。ツアーでは、地区で特に活気のある企業の中から「カネコ」「ベルグース」「正和会」の3社を実際に訪れ、各社の空気を感じながら社員らの話を聞く。このツアーは、八幡浜や大洲など他の地区でも順次開催する予定。

　ブランチの開設時間は、8時30分～17時、土曜・日曜定休。