道後温泉本館前にある谷本蒲鉾店道後店(松山市道後湯之町、TEL 089-933-3032)が11月30日、1周年を迎えた。同店で食べられる揚げたての「坂の上のじゃこ天」が観光客を中心に人気を呼んでいる。
じゃこ天は、近海で獲れるホタルジャコの小魚を骨、皮ごとすり身にして、木枠で扁平(へんぺい)状にかたちを整え、菜種油で揚げた「揚げかまぼこ」で、ソフトな弾力と独特な風味、食感が特徴。愛媛の土産品として定着している。
「揚げた商品を店頭に並べて売ることが多いじゃこ天だが、お客さまに揚げたてのおいしい間に召し上がってほしかった」と話す同店広報担当者。道後店では、注文すると、その場で作りたてのじゃこ天を揚げる。社長が提案したという雲のかたちをした「坂の上のじゃこ天」(170円)は、形のユニークさと手ごろな値段で一番人気に。繁忙期には1日1,500枚を売り上げたこともある。
店頭でのじゃこ天作りは、魚のすり身を雲の型で押し、フライヤーに入れて揚げ、油をきったら、食べやすいよう串で刺し白い袋に入れる。この間、2~3分という手際の良さ。観光バスが到着する時間帯は利用客の列ができることもあるが、「県外の人に、目の前でじゃこ天の作り方を見てもらいたい。実際、じっくりとご覧になる方が多い」と同担当者。
そのほか同店では、その場で焼く「太刀魚巻」(甘たれ、黒コショウ、七味、塩レモン)(各480円)が外国人観光客にも好評。また、テレビ番組で取り上げられ爆発的に売れたというかまぼこの材料を乾燥させて削った「花かまぼこ」(420円)も販売している。土産には、じゃこ天やかまぼこなどをセットにした全国配送料込み(クール便)で産地直送の「磯香物語」(3,500円~7,000円)が「おすすめ」(同)だという。
営業時間は8時30分~22時。