愛媛大学が「食育実践プログラム」の事業の一環で教材用に「食事バランスカード」を作成し、本年度から授業で取り扱いを開始する。
同プログラムは2006年に食育基本法が制定された後に開講し、2008年に文部科学省の「質の高い大学教育推進プログラム」に採択されて以降、食育に関してのさまざまな取り組みを行ってきた。
今回作成した「食事バランスカード」は学生に1日の必要摂取量を理解してもらい、食の組み合わせを習得してもらうことを目的としたもの。1月から試験的に採用を始め、本年度から授業で取り扱う。カードの特徴としては主食・副菜・主菜・乳製品・果物などがグループごとに色分けし、カードの裏にはエネルギー量や主要栄養素、サービング数(=1食分の摂取量)を記載。大学生の食生活に合わせコンビニ食やファストフード、スーパーの総菜などを多く取り入れた。「食事バランスガイド」を基に作成している。
同学部講師の垣原登志子さんは「成分表を見ながら献立を考えることは食育になじみのない学生からすると大変難しい。本学の学生の7割が自炊して生活しているため、限られた金額の中で料理しやすく作り慣れたものに偏る傾向にある。まずは遊び心でカードを使って組み合わせなど慣れてもらい、食生活の見直しのきっかけになれば」と期待を寄せる。