ひめぎんホール(松山市道後町2)多目的室で8月3日、建築家・丹下健三生誕100周年を記念して講演会「藤森照信『丹下健三と愛媛の建築』」が開催される。
主催は瀬戸内アーキテクチャーネットワーク。2012年10月に発足した団体で、松山の地域の建物を大事な地域資源であることを発信する目的で活動している。
丹下健三は、1953(昭和28)年築で跡地には現在、愛媛県美術館が建てられているホール建築「愛媛県民館」(堀之内)をはじめ、「ひめぎんホール」「東京都庁舎」(東京都新宿区)などを設計した。主催団体代表の白石卓央さんは「愛媛県民会館は彼が初めて『日本建築学会賞』を受賞した建築物。しかし1996年、同建築物は何の反対もなく静かに取り壊されてしまった。このイベントを機に、より多くの人に建築物が地域資源であることを知ってもらいたい」と話す。
講演は丹下健三が亡くなる前に「丹下健三」(新建築社)を著した東京大学名誉教授・工学院大学教授の藤森照信さん。藤森さんは建築史家で、近代や現代の建築物を中心に調べており、丹下健三についても調査している。今回の講演では丹下健三の人柄についてや、設計した建築物についての魅力を話す予定。
丹下健三の設計した県内の建築物や、解体直前の「愛媛県民館」の姿を捉えた写真も合わせて、10点ほど紹介予定。一番大きいサイズは畳一畳分になるという。
7月7日に開催した関連イベント「七夕おもしろハウス」のワークショップで小学生が作成した約20点の「おもしろハウス」も展示する。作品は7月27日9時~8月2日12時まで、萬翠荘での展示も予定している。
白石さんは、「建築物が大事な資源だということをさらに伝えていくため、秋以降には建築士などを呼んで、建築物を解説しながら見る見学会を開催したい」と話す。
開催時間は16時~18時(開場16時30分)。参加無料。定員100人。事前申し込み順。申し込みは、メール(setouchiarchinet@gmail.com)、ファクス(089-970-3988)で受け付ける。