松山市内で11月18日、「愛姫牛(あいひめぎゅう)」のブランド化を目指す「愛媛牛有限責任事業組合」(松山市南吉田町、TEL 089-968-6685)の設立が発表された。
同組合は、片岡牧場(伊予市)、白岩牧場(宇和島市)、県下最大級の栗田牧場(大洲市)の3軒の肥育農家が今年9月に立ち上げたもの。同組合の牧場で肥育する、黒毛とホルスタインを掛け合わせた交雑牛、通称F1牛を「愛姫牛」(現在商標登録出願中)と命名、ブランド化することで、愛媛県産の牛を県内外へPRすることを目指す。
愛姫牛は、肉量を増やし肉質を柔らかくするため、通常より長く肥育した生後26カ月以上のもので、かつ出荷前の6カ月間はけがや病気をしておらず、抗生物質投与などの治療をしていない健康な牛だけを選別している。F1牛らしく、しっかりとした肉の味わいがあるのが特徴。現在3つの牧場で肥育されている牛は約1,780頭、年間出荷頭数は約910頭を見込む。
「愛情いっぱいに姫のように育てた思いを込めてネーミングした。また、名前から愛媛を連想してもらいやすくし、このブランド牛をPRすることで愛媛の活性化にも一役買うことができればと思っている。『みかん・じゃこてん・愛姫牛』を合言葉に特産品化していくことができれば」と同組合。
また、「愛姫牛を使った新商品やご当地弁当などを開発したり、焼肉店と提携し松山を焼肉都市にしていくなど、今後の展開に向けたアイデアは尽きない。スタートしたばかりの当組合と、愛姫牛を今後も温かく見守ってもらえれば」とも。
記者発表後、市内のレストランでレセプションパーティーが行われ、愛姫牛を使った「サーロイン焼霜の握りずし」「サーロインとフィレのステーキ」など全11種の料理が振る舞われ、参加者はその味を確かめた。