松山市郊外にある「坊っちゃん劇場」(東温市見奈良、TEL 089-955-1174)で現在、ミュージカル「正岡子規-明治を駆け抜けた男たち-」が上演されている。
同公演は、「西日本初 地域文化発信の常設劇場」である坊っちゃん劇場公演5周年記念作品として行なわれているもので、脚本・演出・作詞を同劇場名誉館長であるジェームス三木さんが手がける。
内容は、松山市出身で近代文学の礎を築いたひとりとされる正岡子規が、従軍記者として日露戦争から帰還した明治28年初夏から明治35年9月に亡くなるまでの人生を、神戸・松山・東京と舞台を移しながら描く喜劇。寿命を終えているはずの正岡子規が、生命力にあふれ生き続ける秘密を探るべく、死神が病床につく正岡子規と文学を切り開こうとする明治の若者たちを追うかたちで展開し、家族愛や友情のきずなを描く。
「正岡子規という人は、最悪の体に最良の精神を宿らせた人。当時は、伝染したら死にいたると思われていた肺結核という病気だったのに、子規の病室には、毎日文学者や芸術家の卵たちがワイワイガヤガヤと訪問し、新しい(明治という時代にふさわしい)文学を切り拓くサロンになっていた。子規には人をひき付け、創造的に目覚めさせていく魅力があったのだろう。子規は「限られた時間をどう生きるか」がはっきりしていた人だったと思う。子規を支えた家族を縦軸、夏目漱石や高浜虚子らとの友情を横軸に、「人生の豊かさ」を描くことができれば幸い」とジェームス三木さんはコメントを発表している(一部抜粋)。
前売り料金は、S指定席=3,500円、A指定席=一般3,200円・高校生2,000円・中学生以下1,500円、B指定席=2,700円・高校生1,800円・中学生以下1,400円。当日券もあり。上演時間は105分。公演は2011年3月末まで。