松山・三津の商業施設「ピコア21」(松山市三津)に12月1日、NPO法人「衣(イ)サイクル研究会」が「服育」の啓発機能を兼ねたモデル店舗として運営するユーズドショップ「e-cycle」(TEL 080-2987-1129)が3カ月限定でオープンした。
「リカちゃん」人形を使い、回収された衣類の行方を展示(関連画像)
環境省「循環型社会地域支援事業」の受託事業で「『衣類』も『人』も地球で活かされ循環する、持続可能な市民参加型ソーシャルビジネス実証実験」の実証店舗として開く同店。収益は「地球温暖化防止」のための社会貢献事業に使う。
同店では衣類の3R(「リデュース」=必要なものだけを購入する、「リユース」=服をもう一度服として着る、「リサイクル」=服を他の製品に作り替えて使う)を啓発するほか、服を切り口として環境・安全・健康・社会性・国際性のある子どもたちを育むことを目的にした「服育」を市全域に広げるためのきっかけの場を目指す。
同店では約1万点を扱う。価格は、古着=100円~、着物=500円~。併せて、衣類の回収も行う。資源化実験のため買い取りは行わない。利用者にはCO2ポイントカードを発行し、持ち込んだ衣類や購入した衣類の重さを量り、衣類を燃やさないことで削減できるCO2排出量を記録する。また、レジ袋は有料化しマイバッグ持参を呼び掛ける。レジ袋を販売した収益は、3月10日に実施する「服育セミナー」で使用する電力を「グリーン電力」として購入するための費用の一部に充てる。
店内のフリースペースは、古着リメークの相談の受け付けや講座を開く「服育コーナー」として使うほか、無料で使えるミシンも置く。「ジーンズを買ったお客さまがその場ですそ直しをして帰ったこともあった」と同NPO代表の小池あゆみさん。フリースペースでは、回収された衣類の行方について、「リカちゃん」人形を使って作業工程を紹介している。
燃やされる衣類が「もったいない」と昨年4月に同NPOを立ち上げた小池さん。「環境のために自分が少しずつできることを増やした結果、ここまでさまざまなことができるようになった。企業や行政の力を借りることで、驚くほどスムーズに出店することができた」と振り返る。「衣類は誰にとっても身近なもの。これからも衣服を通じて環境問題を考え、市民一人ひとりの『もったいない』の気持ちを育むきっかけづくりをしていきたい」とも。
営業時間は10時~20時。営業は来年2月28日まで。