愛媛県立松山中央高校(松山市井門町)のインターアクト部が現在、「ラブケーキ・プロジェクト」を行っている。
同プロジェクトは、ケーキ店が1ピース足りないホールケーキ(=ラブケーキ)を販売し、1台売れるごとに足りない1ピース分の金額が発展途上国の食糧支援プロジェクトに使われるもの。
同高で取り組み始めたきっかけは、「どんなボランティアがあるか」と探していた時、当時部員だった生徒が同プロジェクトを見つけ「愛媛でも行いたい」と同プロジェクトを運営するNPO法人「ワールド・ビジョン・ジャパン」(東京都中野区)」にメールで問い合わせたことから始まった。
同高では「ラブケーキ応援隊」として活動する。同プロジェクトに参加する店を募るためポスターなどを持って自分たちで回ると同時に、認知度を上げるために親子連れをターゲットに、児童館や図書館、保育園、小・中学校を中心にポスター掲載の許可取りに回った。
インターアクト部には現在、2年生5人と1年生5人が所属している。部長の三原優弥さんは「昨年は印刷代で募金料金が少なかったので、今年は自分たちの時間と労力を使って、チラシ・ポスターを白黒印刷し、一枚一枚色塗りを行うという工夫を施しボランティアの精神を大切にした。自分たちが声をかける事でプロジェクトへの関心が高まり、意識が変わっていくことがうれしい。後輩たちも引き継いでくれれば」と話す。
3年目になる今年は西条高校も参加する。顧問の竹崎仁思教諭は「このプロジェクトを通して、生徒たちも社会人と関わり、話し方を工夫したり、国際ボランティアについて関心を持ってもらうという難しさや厳しさを感じたりするなど、参加店が増えていくことにやりがいを感じている。このプロジェクトを高校生が行っているのは愛媛だけなので、活動が全国的に広まっていけば」と期待を託す。
ラブケーキの価格は1台2,000円台~3,000円台。「ケーキ工房あるもに」「マジョ・エスプレッソ・カフェ」「メルヘン洋菓子店」「フェアリー・テール」「洋菓子工房れじゅーる」で3月31日まで扱う。予約は各店まで。