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砥部焼伝統産業会館で「淡黄磁(たんおうじ)」展-ひなまつり展も同時開催

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 砥部(とべ)焼伝統産業会館(伊予郡砥部町、TEL 089-962-6600)で現在、砥部焼「淡黄磁(たんおうじ)の美」展と「砥部焼ひなまつり」もが同時開催されている。

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明治・大正期に焼かれていた砥部独特の磁器「淡黄磁」。1893年(明治26)年、シカゴ万国博覧会で一等賞を獲得し、世界的評価を得たが、原料陶石の枯渇、登り窯の廃止、生産リスクの高さなどにより、戦後生産は途絶えた。世界的に評価された淡黄磁が途絶えていることを惜しみ、現代の技術で再現しようと窯元有志が挑戦。平成初期に「平成の淡黄磁」を完成させた。

明治・大正期の淡黄磁と平成に再興された淡黄磁の、それぞれの美しさや温かみを感じてほしいと今回、 同展が開催された。

淡黄磁は、象牙色の温かみのある磁器で、その多くは無地で絵付けが無いため、造形や刻文の美しさが見どころ。平成期に再興された淡黄磁は、絵模様が施された作品もある。作品数は明治・大正時代の歴史的作品の約80点と、販売も行なう行う平成の淡黄磁約157点。

 同時開催のロビー展「砥部焼ひなまつり」は、昨年は4330人の来館数があり好評を得た展示。作品数は215点。

見どころは、18窯元さんによる砥部焼のおひなさま。手びねりで作ったおひなさまに一つ一つ呉須という顔料で絵付けをするため、全てが一点物。「洋服の模様も違うので、よく見てほしい」と同館担当者。手のひらサイズのおひなさまから見栄えがする三段飾りのおひなさまとまで、大きさも大小用意する。

「購入者からは、砥部焼のおひなさまは、手入れがしやすくホコリが付いてもさっと汚れが取れ、飾っていてもどこかほっとする温かみがあり飽きがこないと好評。初節句のお祝いや自分用に購入される方が多い」という。

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