子どもの減少や携帯ゲーム機などの普及で子どもが外で遊ぶ機会が減っていることを受け、元プロ野球選手の河原純一さんがリーダーを務めるプロジェクトチームが、野球を通じて子どもたちにスポーツの素晴らしさを伝え、子どもたちの育成環境づくりにつなげるプロジェクトを始動する。
神奈川県出身の河原さんは、東都大学野球連盟の当時の記録となる3度の最高殊勲選手に輝いた元プロ野球選手。最優秀投手に2度、ベストナインに2度選ばれる。全日本アマチュア野球王座決定戦で社会人王者の日本通運を破って最高殊勲選手に選ばれ、日米大学野球でも最優秀投手となる。1994年読売ジャイアンツから1位指名(逆指名)を受け入団し、その後西武ライオンズや中日ドラゴンズ、愛媛マンダリンパイレーツで活躍した。
同プロジェクトでは、中予にある私立幼稚園を中心にティーボールなどをベースにした簡単な遊びを通じて、園児に野球の楽しさを伝える活動を行うほか、「投力向上プロジェクト」として河原さんや愛媛マンダリンパイレーツの選手、スタッフが県内の小学校を回り、ボールの投げ方などを教えることで、ソフトボール投げの記録向上を目指す。ブログやSNSを活用し、同プロジェクトの活動を中心とした情報を発信・拡散するほか、テレビ・ラジオ番組への参加も予定する。
河原さんは「指導者、チームメイトなど、素晴らしい人たちとの出会いと自分を取り巻く環境に恵まれたことが、長年野球を続けられた大きな要因。子どものころにどのような指導を受け、どのような意識を持って野球をしてきたかがとても重要になる。子どもたちを取り巻く環境の充実、どんな環境においても前向きに進むことができる強い心を育てていかなければならない。これまで野球から学び、経験したことを伝え、環境づくりをすることが、私にできる野球への恩返しであり、地域貢献の形だと思っている」と話す。
私立幼稚園の訪問は10月25日に石井幼稚園を皮切りに、県内39園約9200人を対象に行う。現在全園にアプローチをかけているところだという。