東温市が10月1日、「アートヴィレッジTOON戯曲賞2018」現代演劇戯曲作品の募集を始める。
作品の受付期間は11月15日まで。2019年3月17日に5人の審査員が公開審査を行う。2019年度は大賞作品上演に向け、演出家と役者を募集し、演劇製作を行う。
同賞は2016年に立ち上げた「アートヴィレッジとうおん構想」の取り組みの一つ。同市ではアーティストの受け入れ促進と、芸術に気軽に触れることができる環境づくりを進め、多様性と創造性にあふれた、全国に誇れる芸術的なまちづくりを目指す。
同賞の企画立案に関わったNPO「シアターネットワークえひめ」理事の鈴木美恵子さんは「戯曲賞を開催することで、舞台芸術の聖地としての東温市と、マイナーと思われている戯曲や舞台芸術の認知を全国に広めたい」と意欲を見せる。
「無から何かを作り出すことは孤独な行為だが、劇作の場合、演劇という形で作品が多くの人に自分ごととして広がっていく。それが劇作の醍醐味(だいごみ)だと思う。最近の舞台は演出家が戯曲を担当することも多いが、劇作だけを手掛ける作家もいる。新人作家や今までにない作風の作家など、埋もれた才能を発掘したい。新たな才能を次代に送ることが、地域への良い刺激になると思う」とも。
審査員は、篠原久美子さん、坂手洋二さん、鈴江俊郎さん、松井周さん、矢内原美邦さんで、いずれも松山にゆかりのある劇作家。実績があり作風も異なる。
募集作品は現代演劇の戯曲で応募資格は不問。1人1作品で重複応募不可。日本語による未発表・未上演のオリジナル作品に限る。