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「松山えびす大学」寺子屋スタイルで陽明学講座 行動につなげる

「松山えびす大学」を主催する、社会保険労務士の一橋克也さん

「松山えびす大学」を主催する、社会保険労務士の一橋克也さん

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 寺子屋スタイルで陽明学を学ぶ「松山えびす大学」が4月16日から、松山市内のコワーキングスペースで開かれている。

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 テキストとなるのは、陽明学の入門書と言われる「伝習録」。陽明学を学問的に学ぶのではなく、日々の生活や仕事の中で自分が感じている課題を思い浮かべながら「伝習録」を読むことで、課題の答えや気付きに出合うことを目指している。

 「松山えびす大学」を主催するのは、ひとつばし社会保険労務士事務所(愛媛県松山市桑原7、TEL 089-932-7760)代表の一橋克也さん。労務管理の相談や採用コンサルティングだけではなく「人材を人財に変え、起業を元気にする」ことを目標に、チームとして高いパフォーマンスを発揮できる組織づくりの支援などを行っている。

 一橋さんは、陽明学の研究者である難波征男氏に学び、多くの気付きを得たことをきっかけに、松山で講座を開いた。

 「松山えびす大学」では、参加者らが自らの直面している課題を明確化して書き出し、他の参加者と共有する。その後、声を合わせて「伝習録」の漢文書き下し文を3回読む。声に出して読み上げる中で「何となく書かれていることが分かった」と感じたら、各自が自分なりの現代語訳を作り、再度参加者と共有する。

 主催者の一橋さんは「同じものを読んでいるのに、受け取り方が異なると、皆さんそれぞれ全く違う訳になる」と話す。「各人が訳したものを共有し、自分が抱えている課題とつなげたり、他の参加者に自分の発見を伝えていくことで、思わぬ解決策が見えてきたりすることも多い。陽明学の内容は、特に学ばなくても誰もが経験や感覚として持っているものが多いが、このように改めて学ぶことで、感覚が言語化されてしっかりとした『知識』に変わり、自分の言葉として発信できるようになる面白さがある」と魅力を語る。

 講座は各回1回完結のため、いつからでも参加可能。参加費は1人1回2,000円で、初回のみ別途テキスト代1,500円が必要。月2回、火曜の18時~20時開講で、各回定員10名(要予約)。12月10日には、難波征男氏を講師に招き「陽明学セミナー」も予定している。

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