「RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)」の導入を検討している松山市内の企業を対象に8月1日、「RPA活用による働き方改革セミナー」が開かれ、約170人が参加した。
このセミナーは、松山市および市内金融機関3社とNTTデータ(東京都江東区)が、市内中小企業の人手不足を解消することを目指して2019(平成31)年4月に締結した「RPA先進都市まつやまの実現に向けた連携協定」を推進するための取り組み。
「RPAとは何か」などの基本的な内容に加え、RPAの導入事例発表や、松山市が全国に先駆けて実施している「RPA導入支援補助金」および、NTTデータが連携協定の下で提供する「WinActor松山市限定特別プラン」に関する紹介などが行われた。
松山市限定補助プランが提供されているNTTデータの「Winactor」は国内シェア1位のRPA。コピーアンドペーストなどに代表される繰り返し業務などを、プログラミングを必要としない操作で自動化できる。RPAの利用により、人間が操作するよりも早く、間違いのない操作が実現できることが利点で、現在利用している社内の基幹システムを更新することなく作業の自動化を進めることができるため、主に領収書の仕分けや経費精算の自動化などのバックオフィス業務から検討を始める事例が多いという。
セミナーに参加した松山市内の男性は「これまで、特にわれわれのような中小企業にとっては、人手不足解消のためRPA導入を検討したいと考えても、価格面でハードルが高く、導入に踏み切れなかった」と話す。
「松山市がRPAの導入支援という新しい取り組みを行い、サポートしてくれるのは画期的で心強い。RPAについての基本的な説明や導入企業による事例発表などもあり、RPAへの理解が深まった。特に、市内企業の導入事例で、業務時間や人件費の削減額などの具体例を知ることができ、社内で活用する際の具体的なイメージを持てるようになった。」とセミナー参加の手応えを語った。