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松山市中心部の屋上交流農園「Urban Harvest 富士教材」で夏の収穫祭

トマト・ナス・トウモロコシなど、夏野菜が実る「Urban Harvest 富士教材」(7月6日撮影)

トマト・ナス・トウモロコシなど、夏野菜が実る「Urban Harvest 富士教材」(7月6日撮影)

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 松山市中心部にある自社ビルの屋上を「交流農園」として活用するプロジェクトを進める富士教材(松山市柳井町3、TEL 089-941-9413)で8月12日、初めての収穫祭が行われる。

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 「Urban Harvest 富士教材」と名付けられた屋上交流農園プロジェクトを立ち上げたのは、同社の3代目である田村洋平さん。「街なかに、子どもたちが安心して楽しく土いじりをしたり、虫を観察したりなど、自然に触れることができる場所を作りたい。園芸をきっかけに人と人、人と街、人と自然などがつながる場所を作りたい」という思いが原動力だった。

 2019(平成31)年2月20日にクラウドファンディングサイト「Makuake」で、50万円を目標額に支援の募集を開始。1カ月後の3月20日には当初の目標額を達成し、最終的には72人から、合計74万円の支援が寄せられた。5月初旬に屋上の防水工事などを開始。5月中旬には、野菜の栽培に適した大型プランターを設置して、キュウリ・トマト・トウモロコシ・カボチャ・枝豆・スイカなどをはじめとする夏野菜、11種類の苗を植え付けた。

 田村さんと共に「Urban Harvest 富士教材」の運営に携わる「いよココロザシ大学」の泉谷昇さんは「風通しと日当たりの良い屋上の環境は、思っていた以上に野菜の栽培に向いていたようで、どの作物も順調に生育し、実りの手応えを感じている。想定外のトラブルなどもあったが、全て経験として次に生かしたい」と話す。

 交流農園で使用している大型プランターは、鉢底にたまった水分をスポンジなどを通して吸い上げ、土の水分量を安定した状態に保つことができる「底面給水機能」を持ったもの。夏本番を迎えた今も、日差しが強い屋上での栽培に威力を発揮しているという。

 一方、想定外だったのは鳥害だった。特にトウモロコシやスイカは、カラスなどの鳥が荒らしてしまったため、現在は防鳥ネットを張るなどの対策をしている。

 泉谷さんは「野菜の生育はお天気や自然の恵み次第。当初『夏の収穫祭』で収穫体験を予定していた野菜のうち、トウモロコシやスイカなどは旬を過ぎたため、撤去してしまった。元気に実っているトマトやナスなどは、参加者に収穫して持ち帰ってもらうことができ、交流農園で育てた野菜で作ったカレーも試食できるよう準備しているので、この機会に遊びに来てほしい」と呼び掛ける。

 開催時間は11時~13時。参加無料(カレーの試食を希望する場合は500円、数量限定)。9月中旬以降に受け付け開始を予定している、区画の貸し出しについても説明を行う予定。

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