同志社大学法学研究会の学生約80人が、市民を対象とした「第63回移動法律相談」を松山市男女共同参画推進センター・コムズ(三番町6)で8月30日・31日に開催する。
今年で63回目を迎える同相談会。第1回が開かれた1957(昭和32)年当時、特に地方都市などでは、気軽に法律相談ができるインフラが未整備だったことに、問題意識を感じた同大の学生が企画して実現した。以来、市民に手軽な法律相談の場を提供して社会の一助となるとともに、実際に悩みや問題を抱えている人の相談に乗ることで、学生がより多角的に法律を学ぶきっかけとなることを目指して、各地で開催を続けている。
移動法律相談会実行委員長の平林隼弥さんは「現代では、各都市の弁護士会などが無料法律相談会やウェブ・電話での相談を受け付けており、比較的気軽に法律相談を利用することができるようになっている。そのような中、われわれ学生が開催する相談の良さは『時間無制限で、じっくりとお話を伺う』ということ。相談者の方にとって負担が大きくなりがちな裁判による解決ではなく、できるだけ穏便な解決を目指すためにはどうすればよいのか、という視点で考え、アドバイスをするように心掛けている」と話す。
総務担当の秋山慎悟さんは「当然のことだが、学生が弁護士の方と同じような質の高い回答をすることは難しい。しかしその分、じっくりお話を伺い、思いやりを持って相談者の方に寄り添うよう心掛けている。この機会に、心の重荷を少しでも下ろすお手伝いができれば」と意気込みを語る。
相談内容は、相続・離婚・家庭トラブル、金銭トラブル、交通事故、雇用・賃金、土地・建物など、どのような内容でも可能(ただし、税法・刑法関係、知的財産関係、訴訟中の事件、株式・企業内部および企業間の問題に関する相談は不可)。内容によって、参考となる関係書類や資料(戸籍謄本・契約書など)を持参するとよりスムーズに相談が行える。
受付時間は9時~15時で予約不要。参加費無料。学生による相談には、教授または弁護士が同席し、相談の秘密は厳守する。問い合わせは、同志社大学法学研究会 第63回移動法律相談実行委員会(TEL 080-6206-3247)まで。