松山市内の企業と都市部の複業人材がタッグを組んで課題解決に取り組む「だんだん複業団」の最新事例を紹介するセミナーが7月20日、オンラインで行われる。
本年度のキックオフイベントとなる同セミナーでは「なぜ今、地域企業の複業人材活用が進むのか? 松山市内企業の最新活用事例紹介」と題して実際の事例を紹介。パネルディスカッションには、昨年同事業に参加したユナイテッドシルクの河合崇社長と大一合板商事の大久保仁志社長が登壇し、仕事の依頼やマッチングの具体的な流れなどを発表する。
今年で2年目の取り組みとなる同事業は、フィールドワークも含めた約半年間の取り組み。松山市主催で、人手・人材不足に悩む市内の中小企業と、複業などを通じて自らのスキルを生かしたいと考えている都市部人材をマッチングし、市内企業が抱える課題の解決や継続的な関係構築による関係人口の増加を目指している。
「だんだん」は、松山地方の方言で「徐々に・じわじわと」や「ありがとう」を意味する言葉。プロジェクトに関わる人が互いを「だんだん」分かり合い、笑顔で「ありがとう」を言い合える関係に、と名付けられた。
地域コーディネーターを務める中央会計の稲見益輔さんは、初年度の手応えについて、「開催前には、愛媛出身者など地域にゆかりのある人の応募が多いのではと予想していたが、実際はそうでない参加者が多かった。地方に関わることを『面白そう』と感じてくれる都市部人材が多く、参加してくれてうれしかった」と話す。
「複業人材を活用し、組織内にないスキルや経験を持った人材の力を借りることで、外部の視点を生かした事業運営や課題解決を行うことができる。社内課題の整理から始めてプロジェクト化を検討するなど、都市部人材の活用に興味を持っている企業に参加してほしい」と稲見さん。「2年目の取り組みを通じて、都市部と市内企業の間での人的交流も加速していきたい」と期待を込める。
開催時間は16時~17時30分。参加無料。参加希望者はホームページの事前登録が必要。