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松山銀天街に小学生の俳句200点展示 今年は8月下旬まで

商店街のアーケード内に飾られた小学生の俳句作品

商店街のアーケード内に飾られた小学生の俳句作品

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 松山銀天街に現在、「子規顕彰松山市小中高校生俳句大会」の入賞作200点余りが掲出されている。

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 同大会は明治期に俳句を一つの文学とて捉え、「写生主義」を掲げて俳句や短歌など短詩形文学の革新運動に取り組んだ松山出身の俳人・正岡子規を顕彰して1965(昭和40)年から行っているもの。毎年100を超える市内の小中高校から7000句を超える作品が寄せられ、11月に表彰している。

 アーケード内に飾られているのは、昨年開催された第55回大会の入選作のうち小学生の作品約200点。同商店街振興組合担当者は「15年ほど前に、俳句好きだった当時の理事長が子規記念博物館と協力して始めたもの。すっかり商店街の恒例行事になり、道行く人に夏の風物詩として楽しんでもらっている」と笑顔を見せる。

 掲出された俳句は「七色のおびれがはねるぼくのアジ」「夕立をのみほしていくアスファルト」「弟が西瓜のにおいになる季節」と夏の一コマを切り取ったものや、コロナ禍の日常を描いた「夏空やマスクずらしてしんこきゅう」など多彩。

 松山市内の企業に務める男性は「県外から赴任して来たので、さすが俳句の街・松山と、子どもたちの作品のクオリティーに毎年驚いている」と話す。「子どもらしい素直で鋭い言葉遣いや、その場の空気、周りの人の表情まで目に浮かんで思わず頬が緩む多くの作品に街なかで毎日出合えて楽しい」とも。

 「昨年はコロナ禍の影響で表彰式がなかったので、こうして長い間たくさんの人に作品を見てもらえてうれしい」と話すのは、子どもの作品が飾られているという松山市内の女性。「最初は夏休みの宿題で面倒くさいと文句を言いながらに取り組んでいたが、夏の思い出を五・七・五に収めようと考える過程は子どもの連想力や想像力を刺激するようで、最後はとても楽しそうだった。一生懸命取り組んだ力作を、こうして飾ってもらえると子どもも喜んでいる」とも。

 例年は7月中旬から2週間程度の掲出だが、今年はコロナ禍の影響もあり、8月末ごろまで掲出を続ける予定。

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