松山市内で8月28日、中高大学生を対象に社会貢献活動やボランティアについて意見交換を行い、実際の活動に踏み出すきっかけづくりを目指すオンライン交流イベント「E-connect(イーコネクト)」が開催される。
発案したのは、宇和島東高校1年の中濱遥さんと、子どもの社会参加や主権者教育などに取り組むNPO法人「NEXT CONEXION(ネクストコネクション)」(松山市山越1)代表の越智大貴さん。「受験や就活の面接でもボランティア経験などが求められると聞くが、具体的に何をすればいいのか分からない」といった悩みを持つ中高校生や大学生を対象に、社会貢献活動やボランティアに取り組むきっかけづくりを目指す。
イベントでは、パネルディスカッションとワークショップを実施。パネルディスカッションには高校1年のときにNPO立ち上げに携わり、現在は理事長を務める現役大学生の芳野美澪さんと、西条市市民活動支援センターで中高校生の取り組みをサポートする戸田聖子さんが登壇。ワークショップでは参加者が、これまでの経験や今後自分がやっていきたい活動などについて意見交換を行い、具体的な活動に踏み出すための第一歩をサポートすることを目指す。
越智さんは「ネクストコネクションの活動で子どもが社会参加するための環境づくりについて考えるとき、子どもに寄り添ったサポート体制がないこと、また、社会全体で子どもの権利の一つである『社会参加』に関する意識が低いことに問題意識を感じていた。その一方で子どもたちの側にも主体的に社会参加したいというニーズが一定数存在していることにも気付くようになった」と話す。今回のイベントも、5人の高校生が教育関係者などと共に実行委員会として企画や運営に携わっている。
「『大学入試の活動報告書や、就活での面接の話題をたくさんつくっておきたい』『自分たちの地域を盛り上げたり、地域に貢献したりしたい。何かボランティアに参加してみたい』など、さまざまな形でボランティア活動に興味を持っている学生は多い」と越智さん。「今回のイベントに参加することで社会貢献活動について深く考えられるようになり、単発でただ労働力を提供するだけのボランティアではなく、継続的に参加し、思考を熟成させられるような形で活動できるようになってほしい」と期待を込める。
「学校や塾、家庭だけではない、新しい場や仲間とつながることができる機会。やらされるボランティアではなく、主体的な社会参加を通じて、これからどう社会と関わっていくのか考えられるきかっけになれば」と参加を呼び掛ける。
開催時間は18時~19時。対象は中学生、高校生、大学生で、定員は30人程度。参加無料。参加申し込みはホームページで受け付ける。