久万高原町の観光りんご園が8月下旬から順次開園し、観光客らでにぎわっている。
リンゴ狩りを楽しめるのは、「正岡観光りんご園」(上浮穴郡久万高原3)、「日野りんご園」(久万高原1)、青木農園(久万高原町)の3カ所。サツマイモ堀やクリ拾い、ブルーベリー狩りのほか、バーベキューや石窯でのピザ作りを楽しめる施設も。
正岡観光りんご園の正岡千代子さんは「開園したのは1978(昭和53)年。町内の『久万高原ふるさと旅行村』が観光りんご園を併設し、シーズンになると駐車場に車が入りきらないほどで、県内だけでなく全国からもたくさんのお客さんが訪れるようになった」と振り返る。当時は義父が大根を中心に農業を営んでいたが、町からの要請を受けて観光りんご園を開設。千代子さん夫婦も広島からUターンして兼業で手伝うようになり、3年前には息子夫婦も手伝ってくれるようになったという。
同園は今年、8月22日に営業を開始。「最初に収穫できるのは『つがる』で、今年は特に実が大きくて立派」と正岡さん。「9月20日ごろからは『ふじ』の早生品種『涼香』や『やたか』『秋映』、続いてシャキシャキとした歯応えと酸味と甘みのバランスの良さで人気の『陽光』などが食べ頃を迎える。最後の品種は『ふじ』で11月ごろまで楽しめる」とも。
「スーパーや八百屋で買うリンゴと、木になっている完熟を狩ってその場で食べるのは全くの別物」と正岡さん。「もぎたての完熟リンゴは、パリッとした食感やジューシーさが格別。子どもたちも、家庭ではきれいに皮をむいて切ってもらって食べることが多いと思うが、自分の手でもぎ取ってその場で丸かじりすると、ペロリと1個平らげてしまう」と笑顔を見せる。
10月末まではサツマイモ堀り、9月末以降は栗拾いも楽しむことができる(いずれも要問い合わせ)。園内で取れたリンゴを加工したリンゴジュースやリンゴチップス(350円)、リンゴジャム(400円)なども販売しており、リンゴの地方発送も行う。
リンゴ狩りは園内食べ放題・時間制限なしで、大人=600円、小人=400円、幼児=200円。持ち帰りは1キロ600円。弁当の持ち込みも可能で、10月末からは紅葉も楽しめる。バーベキュー用具の貸し出しも行う。
営業時間は9時~17時。「栗拾いの時期や体験メニューなどは電話で問い合わせを」と正岡さん。