見る・遊ぶ 暮らす・働く 学ぶ・知る

松山・三津浜で公民館とフジが共同企画 ハロウィーンの店内をチンドンが練り歩き

フジ松江店の店頭で、「覚醒チンドンネットワーク」と練り歩きに参加したハロウィーン仮装の子どもたちの記念撮影

フジ松江店の店頭で、「覚醒チンドンネットワーク」と練り歩きに参加したハロウィーン仮装の子どもたちの記念撮影

  • 55

  •  

 松山のスーパー「フジ松江店」(松江町5)で10月24日、コロナ人権啓発を呼び掛けるイベントが行われ、地元のバンド「覚醒チンドンネットワーク」が軽快なリズムで店内を練り歩いた。

スーパーマーケット「フジ松江店」の店内を練り歩く覚醒チンドンネットワークと参加者の子ども達

[広告]

 愛媛県を中心に中四国地方で98店舗をチェーン展開する同店。チンドンが仮装姿の子どもたちと共に店内を練り歩く今回のイベントは、三津浜で2011(平成23)年から開催している仮装盆踊り大会「三津浜珍踊り」を知った店長の野口浩一さんの発案で実現した。

 野口さんは「コロナ禍で毎年当たり前だった花火大会や秋祭りなどの中止が続いており、活気のある祭りの熱気を取り戻したかった」と話す。地域の人と一緒に何かイベントを開きたいと考えていたところ、従業員の紹介で三津浜公民館との共同企画が実現。三津を中心に活躍するバンド「覚醒チンドンネットワーク」がスーパーの店内を練り歩く「コロナ人権啓発&ハロウィーンイベント」が実現した。

 13時と15時の2回、店内で行われた「練り歩き」は「ハッピーハロウィーン」の掛け声とともに、ハロウィーンの仮装をした子どもたちにお菓子を配ってスタート。覚醒チンドンネットワークと参加者の子どもらは、空き缶や古い鍋などをカンカン鳴らしながら軽快なリズムやメロディーと共に店内を練り歩いた。名物キャラクターの「鯰(なまず)」さんは、間もなく1歳を迎える我が子を抱えながら、軽快なラップでコロナ感染やワクチン接種をめぐる差別防止を買い物客らに呼び掛けた。

 終了後には練り歩きに参加した子どもたちが「毎日してほしい」と目をキラキラさせながら飛び跳ねたり、「次はいつ歩くの?」とバンドの一員になったような気分でメンバーに話し掛けたりする姿も見られた。

 偶然居合わせたという女性買い物客は「いつものスーパーが異次元な世界になっていてびっくりした。リズムやメロディーが楽しくて、つい後ろをついて回ってしまった」と話す。従業員も「店内にすてきな舞や生の楽器の音色が響き渡り、仕事が楽しくなった」と笑顔を見せる。

 野口さんは「ハロウィーンを一つのキーワードに、フジのノウハウと公民館とのつながりを生かして楽しいイベントができでてとてもうれしい。場の盛り上げ方を知り尽くした覚醒チンドンネットワークの存在はとても頼もしかった。地域ぐるみで開催する、三津らしさあふれるいいイベントになった。これからも、外部と交わる取り組みを積極的に行っていきたい」と手応えを語る。

 三津浜公民館主事の清水大機さんは「社会貢献をしたいと思っている地域企業はたくさんある」と話す。「公民館活動の中には『つなぐ』というキーワードがあり、今回のイベントではまさにこれを実現することができた。今後も、1+1を3や4、さらに大きく成長させていけるよう、互いの活動をリスペクトしながら、行政も含め各方面に声掛けをしてつないでいきたい」と話す。

 覚醒チンドンネットワークのメンバーは「商店街などを練り歩くことはあっても、スーパーの店内を練り歩くのは初めての経験で、どうやって盛り上げるか試行錯誤した。幅広い層の人が多く集まるスーパーや商業施設は、啓発や広報活動には最高の場所だと感じた。これからは他の企業の依頼なども、どんどん受けていきたい」と意欲を見せる。

 広報活動やイベントでのパフォーマンス依頼などは、インスタグラムのダイレクトメッセージで受け付ける。

松山経済新聞VOTE

どのようなジャンルの記事に興味がありますか?

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース