松山の大街道商店街・松山三越(松山市一番町)前で12月9日、2本の「願い事クリスマスツリー」とストリートピアノ「ミチナカピアノ」のお披露目セレモニーが行われた。
松山三越前の大街道商店街に飾られた「願い事クリスマスツリー」と「ミチナカピアノ」のお披露目セレモニー
ツリーは高さ約3メートルで、明るい輝きをイメージした「星のクリスマスツリー」と温かみのある赤いハートを全体にあしらった「ハートのクリスマスツリー」の2本。メッセージカードに願い事を記入できるスペースも設置し、集まったカードはツリーに飾り付ける。
2本のツリーは2009(平成21)年から5年間、冬の大街道商店街を彩ってきたもの。毎年数千件の願い事が寄せられ、クリスマスの日には全てのカードを集めて、松山キリスト教教会で祈ってもらっていたという。松山大街道商店街振興組合副理事長の渡邊淳子さんは「今回松山三越が打ち出した、地域と協業し松山のにぎわいの発信地・交流値になることを目指す『デパートナーシップ宣言』のシンボルとして、このツリーが復活することになりとてもうれしく思っている。皆さんの願いを集めることでツリーが完成する。今後も長く、冬の大街道を彩る風物詩として、街ゆく人たちに愛される存在になってほしい」話す。
松山三越の浅田徹社長は「設置したピアノは、30年以上前から松山三越の先輩方が大事に守り続けてきたもの。なかなか日常的には活躍の機会がなかったが、今回の『ミチナカピアノ』設置を機に、今後は店舗前にストリートピアノとして設置して、松山の人たちに弾いてもらえれば。10日には三越が全面リニューアルオープンする。新しいこと、復活することをキーワードに、心新たに進んでいきたい」とあいさつした。
同店の正面玄関では、セレモニーに合わせてシンボルの紫色ののれんを撤去した。店頭を飾るツリーと共に、イルミネーションが点灯した店内の華やかな風景がガラス越しに見通せるようにして、街のクリスマスムードを盛り上げる。
昨年9月以降、大規模な改装を行いながら段階的にリニューアルオープンしてきた同店。10月6日には75周年を迎えた。12月10日には全てのフロアで営業が始まり、1階には約425坪のフードコート「坊ちゃんフードホール」、7階・8階には道後のホテル「茶玻瑠」(道後湯月町)が運営する「HOTEL LEPO CHAHAL(ホテルレポ チャハル)」が開業した。
フードコートには、すしや焼き肉、スペイン料理のほか、郷土料理やクラフトビール、ワインが楽しめる店など、幅広いジャンルの15店鋪が並ぶ。浅田社長は「百貨店の新しいモデルの一つになれるよう、取り組みを進めている。地域の方々が楽しんで心地よいと思える場所にしていくので、ぜひ足を運んでほしい」と来店を呼び掛ける。
クリスマスツリーの展示は今月25日まで。寄せられたメッセージカードは順次掲出するが、24日・25日の10時~20時には、記入したカードをその場でツリーに飾り付けることができる。「ミチナカピアノ」の開放時間はクリスマスまでの土曜10時~20時。期間中、誰でも自由に演奏できる。