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松山で「データサイエンティストサミット」 今すぐ始められるデータ活用のきっかけ共有

昨年行われた「データサイエンティストサミット2021」講演会で、質疑応答の様子

昨年行われた「データサイエンティストサミット2021」講演会で、質疑応答の様子

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 松山市総合コミュニティーセンター(松山市湊町7)で2月8日、ビジネスでのデータ活用やデータサイエンティストの仕事などについて学ぶ交流イベント「データサイエンティストサミット2022」が行われる。

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 2020年から開催しており、今年で3回目。松山市内の企業と大学生がデータサイエンスやAIを活用して実際の企業課題解決に挑んだ「データサイエンティスト育成講座」(松山市主催)成果発表会のほか、野村総研データサイエンスラボ長の塩崎潤一さんの講演会「ビジネスを変革するデータサイエンス~データは言葉よりも雄弁~」、参加者の交流会などを行う。

 講演会に登壇する塩崎さんは「多くの企業でデータ活用は重要だと感じており興味もあるが、今すぐ取り組むのは難しく社内での優先順位も後回しになっているという声を聞いている」と話す。「データ活用への取り組みは既に『待ったなし』の状況。一昔前、POSレジやECサイトが導入されて広く普及したのと同じように、データ活用やデータサイエンスはビジネスに欠かせない当たり前のツールになりつつある。データは21世紀の石油といわれているが、石油と違ってその費用は安く、中小企業や地方の企業でも大企業と同様に入手できる。今すぐ始められる一歩を踏み出し、ビジネスの新しい推進力としてデータ活用を取り入れてほしい」とも。

 イベントでは大学生受講生と共に、ゼロスタートでデータサイエンスの学習と実際の企業課題解決への応用に取り組んだ地元企業3社の挑戦を紹介する。人×AIのハイブリッドで「データドリブン」な経営への一歩を踏み出したオオノ開發(北梅本町)、IoT・AIを農業分野に応用し、新規参入者のサポートツール開発に挑戦したシステナ松山イノベーションラボ(南堀端町)、過去事例の解析を元に施工現場でのクレーム発生予測モデルのプロトタイプを作成したダイキアクシス(美沢1)が受講生と共にプレゼンテーションを行う。

 運営を担当する中央会計(千舟町1)の高岡友紀さんは「データ活用の重要性はビジネスに携わる人なら誰もが実感していると思うが、『何からどうやって始めればいいのか分からない』『地方の中小企業にはハードルが高い、もっと先の話』という声を耳にすることが本当に多い」と話す。

 「今年は企業参加者も大学生受講生も、プログラミング経験者だけでなく、文系出身のゼロスタートで学習に取り組んで成果を出してくれた人が多くいた」と高岡さん。「講演会に登壇する塩崎さんが『データサイエンスやデータ活用を自分事として捉え、今すぐ始められる何かをつかんで帰ってほしい』と話していたのがとても印象的。バックグラウンドや年齢にかかわらず、データ活用やデータサイエンティストの仕事に興味がある人が第一歩を踏み出したり、次のステップへ進んだりするためのきっかけになれば」と参加を呼び掛ける。

 開催時間は18時30分~21時30分。参加無料。入場整理券の申し込みはPeatixで受け付けている。

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