松山・大街道商店街で6月11日、「震災を知る・考える・行動する」をテーマに「第2回アクションイベント」が行われた。主催は復興アクションチームえひめ実行委員会。
同委員会代表は、同商店街内にあるギャラリー「ヒロヤ」を経営する梅林良一さん。市民参加レベルで「震災を知る・考える・行動する」をテーマに毎月11 日、商店街を特設会場として使うことを計画し、委員会を発足した。イベントは来年3月11日まで行い、県民に市民参加型の復興支援の場としてさまざまな取り組みを行っていく。
2回目となる今回は、宮城県女川災害ボランティアセンタースタッフの須田めぐみさんをパネルトークゲストとして招いた。3月11日の地震直後、福祉施設利用者の避難の手助けをして津波が来ることを想定し高台まで避難をした。その場まで津波が押し寄せ、須田さん本人も津波に流されたが、九死に一生を得た。
須田さんは「立っていられない位の津波が押し寄せ、車いすの人や利用者の人も流されてしまった」と振り返った。「家も車も津波で失った。ライフラインが寸断し、家族の安否もわからなかったが仕事があったので泣くどころではなかった」とも。翌日からは災害ボランティアセンターとして、長机一つからのスタートだったという。その後は届いた物資を市民に欲しいだけ開放する青空市なども開催している。
須田さんは被災者の目となり耳となりたいと仕事の傍ら、「女川さいがいエフエム」のパーソナリティーも努める。「地震後、これまでラジオに耳を傾けなかった人も興味を持って聴いてくれる」と須田さん。
愛媛県社会福祉協議会の災害ボランティアセンターのスタッフもステージ上に上がり、これまでに3度、女川町でボランティアとして活動してきたことを報告した。愛媛県災害ボランティアセンタースタッフの萩原さんは「現地のボランティアセンターのスタッフは被災者でありながら、被災者を支えている立場。疲れて折れそうになることもあると思う。県外から来た自分たちが、そうした方の支えになれれば」と話した。
「地震から3カ月たち、行方不明者が死亡として扱われる大きな節目を迎えた。皆さんには東日本大震災のことを忘れず、震災のことを思い出してほしい。これからも少しずつ進歩していけたら」と須田さん。
トーク後、代表の梅林さんから商店街から集めたうちわ400点が須田さんに渡された。同委員会では今月18日から中央商店街で始まる土曜夜市で白無地の新品うちわを100円で販売。 購入者にその場でメッセージを書いてもらい、被災地に送る。