デジタル化されたろうそくの明かり-カフェ「道後の町屋」で作品展

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 道後商店街内にある「道後の町屋」(松山市道後湯之町、TEL 089-986-8886)で現在、「ゆらぎの灯(あか)り-心に灯(とも)る小さな灯(あか)り-」展が行われている。主催は光源開発などを行うオーシャンズ(三番町)。

「子規庵」を描いた杉山八郎さんのペン画

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 同社は、ろうそくの不規則な「ゆらぐ動き」をデジタル化し、その動きをマイコンチップとして内蔵した光源を開発。白熱電球を使い、使用する電気量はろうそく1本分に設定した約2.7ワット。光源を単独では販売せず、光技術と日本の伝統工芸を融合させた作品として商品化している。

 同社社長が以前経営していた工業用ロボット製造会社で、10年前から「ろうそくを作りたい」と開発に着手。「ロマンを持たずに仕事をすると作業になるため、定期的に社員にクリエーティブなものを作らせていた」という。2年前に同社を設立し、昨年6月に初めて商品化。展示会を開いた。

 道後の町屋とのコラボは「ゆらぐ灯り」を開発し始めたころからの夢だったという。同社取締役の重藤あゆ美さんは「情緒ある道後の町並みに『ゆらぐ街路灯』を設置したいというのが設立当初からの夢。ただし、設置となると公共の場なので難しい。まずは歴史のある道後の町屋でスタートさせ、町をともしていけたら」と話す。

 今回はペン画家・杉山八郎さんとのコラボ作品も展示。杉山さんは古い木造建築や町並みなどをペンで描いている。松山の俳人・正岡子規が東京で過ごした「子規庵(あん)」を描いた作品とコラボしている。

 「強い光を発する明かりではないので、間接照明としてではなく、あくまで空間演出の一つで、主役はその空間や人。その場にいる人に知らず知らずのうちに癒やしを与えられるような最高の脇役になるものを目指したい」と重藤さん。「来店するなら、暗くなり始めた夕方以降がおすすめの時間帯」とも。

 営業時間は9時~21時30分。火曜定休(1月31日は営業)。1月31日まで。

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