松山の介護施設「託老所あんき」(松山市西垣生町)で8月9日、地域づくりフォーラム「地域コミュニティの形成~生きると死ぬる~」が開催された。
主催は、えひめ地域政策研究センターと縁側プロジェクト。同センターでは毎年愛媛県内の地域づくり活動の中心となって活躍していくリーダーを養成する「地域づくり人養成講座」を行っており、その一環として同施設で講座を行っていたが、今回から、講座受講生以外でも参加できるよう独立したフォーラムとして開催。
講師は同施設代表の中矢暁美さん。中矢さんは「老いても障がい者になっても介護者に自分らしく住み慣れた環境で生きていくための手伝いをしたい」と愛媛で初の託老所を開設。施設名の「あんき」は自分の家のように安らかなところにしたいとの思いを込め、伊予(いよ)弁で「気楽」を意味する。地域住民らと共に施設を支えることをコンセプトにしている同施設では、毎月1回、地域住民と施設入居者らが交流する「心のテーブル」を実施している。多いときには約100人が集まり食事をしながら話をする。
フォーラムでは中矢さんによる同施設を開設した経緯や地域コミュニティーについての講話が行われた後、参加者全員で地域コミュニティーの形成についてのグループワークを行った。フォーラム終了後、「心のテーブル」を実施し、参加者や施設入居者、地域住民らとの交流会が行われ、松山市出身のハープ奏者松本彩さんによる生演奏も披露された。