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松山のシアターで「ある精肉店のはなし」-舞台あいさつも

映画『ある精肉店のはなし』より

映画『ある精肉店のはなし』より

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 松山のアート系シアター「シネマルナティック」(松山市湊町3、TEL 089-933-9240)で3月1日から1週間、「ある精肉店のはなし」が上映される。

映画『ある精肉店のはなし』より

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 同作品は、2013年釜山国際映画祭・山形国際ドキュメンタリー映画祭正式招待作品。大阪・貝塚市での尾畜見学会。牛の命と全身全霊で向き合うある精肉店の家族との出会いから始まった。家族4世代が集う平穏な日常。しかし、いつも心の中にあるのは被差別部落ゆえの差別を受けてきた父の姿だった。2012年3月、代々使ってた屠畜(とちく)場が102年の歴史に幕を下ろし、精肉店も節目の時を迎える。「生」の本質を見続けてきた家族に寄り添った1年の記録だ。

 監督は纐纈(はなぶさ)あやさん。1974(昭和49)年生まれ。自由学園卒業。写真家・映画監督の本橋成一に師事。2001年映画「アレクセイと泉』(本橋成一監督)の製作・配給・宣伝に携わる。2010年、初監督作品となる「祝の島」公開。山口県上関原子力発電所の建設計画に30年反対し続けてきた祝島の人々の暮らしを、島で生活しながら丁寧に映し出した。寄り添う視点が大きな共感を呼び、現在も各地で上映が続いている。2012年シチリア環境映画祭ドキュメンタリー部門最優秀賞受賞。

 観客からは「『命を頂いて生きている私たち』何度も耳にしてきた言葉が『こういうことなんだ』とあらためて落とし込んだ時間だった」「屠場・屠畜を扱った映画で初めて心底から笑える作品。日常、仕事としての屠畜の姿を知っていくことが、差別や偏見をなくしていく最良の道であることも実感できた」「誇りを持って仕事をする親と、そこから生まれる家族の物語。今度は子どもと見たい」などの声が寄せられているという。

 シネマルナティック代表の橋本達也さんは「お客さまのリクエストから上映を決定した。私たちが肉を食べるための食肉解体というものの大事さを感じてほしい」と話す。

 1日2回上映し、8日は纐纈監督による舞台あいさつも予定する。

 上映時間は11時~13時、18時20分~20時20分。チケット料金は、一般=1,700円、学生=1,400円、シニア・高校生以下=1,000円。チケットはDUKESHOP松山店で取り扱う。3月7日まで。火曜定休。

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