松山で「起業オークション」-女子大生運営のカフェ、経営引継ぎへ

経営権を「落札」した河津さん(左)と古谷さん(右)

経営権を「落札」した河津さん(左)と古谷さん(右)

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 松山の大学生が経営するカフェ・雑貨店「田舎っふぇ」(松山市湊町4、TEL 089-934-7757)で6月25日、「第2回四国を元気に起業オークション」が開かれた。

店長の山下さんとオークション参加者の流しそうめんの様子

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 地域貢献活動を中心に行う大学生サークル「四合和世project『E-toko!(えぇとこ!)』」に所属する山下愛奈さんが2月に開業し、フェアトレード商品やサークル活動で関わりの深かった久万高原町の商品などを取り扱う同店。5月にはカフェも始めた。今回、山下さんが同店から卒業することになり、山下さんの次の経営者を決定する目的で開いた。

 同サークルは昨年5月、松山大4回生(当時)の古谷侑亮さんが立ち上げた。昨年12月には、地域貢献活動を発展させた地域の問題解決を仕事として挑戦し、衰退する四国を若者が救うきっかけの場を作りたいと「インキュベーションE-toko」を立ち上げた。四国の若者が都会ではなく田舎で自立できる場を作ることを目的とし、若者の起業を支援している。

 起業オークションには、事務局スタッフ、起業候補者2人、大学生、同店の常連客、全国の若手起業家・経営者など約20人が参加。

 候補者の一人である松山大2回生の河津正信さんは「利用客が写真や本を見たり読んだりしながらコーヒーの香りに包まれる空間作りをしたい」と、人に優しいコーヒーの提供やコーヒーの豆知識、写真展などのイベントの企画などを発表。「インキュベーションE-toko」代表の古谷さんは「市民が自立できる店作りへの挑戦」をテーマにプレゼンテーションを行った。東日本大震災での電力不足を問題として挙げ、山下さんが築いてきた同店を土台としてLEDなどを活用しソーラーによる店の電力確保を提案した。若手起業家や経営者のなどによる意見も踏まえ、協議の結果、2人が店の経営権を「落札」した。

 「今回のプレゼンテーションで人に物事を伝えることはとても大変なことだと感じた。コーヒーは一杯ずつ丁寧に作っていきたい。フェアトレードのコーヒー豆を取り扱うことで利用客の人にもフェアトレードに興味を持ってもらえる店づくりをしていけたら」と河津さん。「山下さんが築いてきた田舎っふぇの土台があるからできるという感謝の気持ちを忘れず、これまでのコンセプトを大切にしながら新しいことにも挑戦していきたい。河津くんが学校で出られないときなど支えていけたら」と古谷さん。

 当日は、卒業する山下さんと関わりが深かった久万高原町サンクスフェアも同時開催。久万高原特産品の販売、美川そうめんや久万高原町の竹を使ったそうめん流しを催した。

 営業時間は11時~20時。水曜定休。

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