愛媛県の豪雨災害の復興支援を目的に松山市内のデザイナーやエンジニアらの有志が7月9日、愛媛県豪雨復興支援情報サイト「チアアップえひめ」を公開した。
「チアアップえひめ」は、行政やSNSなどを通じて個人が発信する情報を集約し、復興支援に役立つ情報を提供するサイト。公開当初はSNSで拡散されていた個人が発信する情報や行政が発信する情報の中で、被災地や被災地に行く人たちに役に立つ、緊急度が高いと思われたものを選択して掲載していた。現在は、被災地のボランティアの状況や救援物資などの支援情報を掲載している。
発起人の懸田剛さんは2011年の東日本大震災の時、SNSに展開される情報の錯綜(さくそう)による混乱や多くの問題も同時に目の当たりにした。今回の豪雨災害においても、SNSでの最新情報のシェアが行われると同時に情報の錯綜・混乱が起きることを想定。そこで、インターネットの力を利用して拡散した情報を集約し、被災地を支える人たちにとって価値のある情報を提供できるサイトを運営することを決めた。
サイトを公開し、運営協力者をSNSを通じて募ったところ、松山市内のデザイナーやエンジニアなど4人から連絡があった。
今後の運営について、懸田さんは「緊急情報を発信するフェーズは過ぎて、今は豪雨災害についてさまざまなサイトが同じようなまとめサイトを立ち上げている状態。有志で運営しているわれわれも同じ情報発信を続けるのではなく、新たな視点を付加したり、その時々で変わりゆく被災地やそれを支える人の役に立つ情報の収集・発信をしたりするなど、ITやデザインの力で貢献していきたい。今回の活動で得られた知見を南海トラフ地震をはじめとする今後の災害支援に役立てるようにもしたい」と話す。