砥部焼伝統産業会館(伊予郡砥部町大南、TEL 089-962-6600)で現在、「砥部焼ひなまつり展」が開催されている。
今年は、17軒の窯元が作品を出展。ひな人形や陶板、絵皿をはじめ、子ども用の食器など約500点を展示即売している。価格帯は、300円ほどの子ども用スプーンから30万円の大型のひな人形まで幅広い。
同館の森本由樹さんは「今年は例年に比べて特にひな人形の点数が多く、見応えのある展示内容に。すでに売れてしまった品物もあり展示品が少なくなってきているが、作家ごとに雰囲気の異なるいろいろな作品が一堂に見られる機会なので、ぜひ足を運んでほしい」と呼び掛ける。
砥部焼は約240年の歴史を持ち、1976(昭和51)年に国の伝統的工芸品に、2005年に愛媛県の無形文化財に指定されている。やや厚手の白磁に「呉須(ごす)」と呼ばれる藍色の手描き模様が特徴。近年は、若手の作家などが従来のイメージにとらわれない多彩な作品も製作している。
同館では、砥部焼の歴史的な銘品や高さ227センチのジャンボつぼ、ろくろ作りとしては日本最大といわれる砥部焼地球儀「生命の碧い星(いのちのあおいほし)」(高さ=160センチ、直径=105センチ、重さ=300キロ)などの作品も展示。砥部焼の魅力を発信している。
開館時間は9時~17時(月曜休館)。ロビー展「砥部焼ひなまつり」のみの観覧は入場無料。3月24日まで。