高校生・高等専門学校生を対象としたワークショップ「レゴ®ロボットプログラミング教室」が8月25日、愛媛大学城北キャンパス(松山市文京町3)で開かれる。
このプログラミング教室は、2017(平成29)年5月に四国中央市の新宮小中学校からの依頼を受けて、愛媛大学社会共創学部産業イノベーション学科の教員と学生約10人が開いたもの。以降、同学科の後輩ら有志が「やりがいと手応えを感じ、本当に面白かった。自分たちも同じような講座を開きたい」と教室の開催を引き継ぎ、新宮小中学校だけではなく愛媛大学のキャンパスでも、小学生から高校生までを対象に公開講座として開催を続けている。
ワークショプで使用する「教育版レゴ®マインドストーム®EV3」は、マサチューセッツ工科大学とレゴ社が共同開発した教育用のロボットキット。モーターやセンサーなどの部品がブロックの中に組み込まれており、簡単にロボットを組み立てられるのが特徴。
組み立てたロボットは、「EV3ソフトウエア」でプログラムを作成して動かすことができる。プログラミング言語などの知識は必要なく、さまざまな機能を持ったアイコンをパソコンの画面上に並べるだけでプログラムを作成できるため、初めての子どもでも、遊びの延長として楽しみながらプログラミングの基礎を学べる。
参加者はチーム内で話し合い、最後に行われるミニゲームに勝つことができるよう戦略を考えて実際にロボットを組み立て、プログラミングを進めていく。ミニゲームの内容は「荷物を所定の場所まで運んで、その後出口から脱出する」「センサーで壁を感知しながら迷路を抜ける」「平面上に描かれた曲線や交差を持つ線に沿って進み、ゴールにたどり着く」など、さまざま。
教室を主催する愛媛大学社会共創学部教授の山本智規さんは「2020年から『プログラミング的思考』について小中学校でも教えることになっており、教員の方は勉強しながらもいろいろと悩んでいる。そのような状況の中、2017年に新宮小中学校からの依頼で開催したプログラミング教室がきっかけとなり、今回の公開講座へとつながってきた。高校生対象の講座では、学校で学ぶ数学や物理の知識が現実世界でどう使われているのかを知り、ロボット製作やプログラミングの経験が、今後の進路選択の参考にもなればと考えている」と話す。
「講座では生徒たちの自主性を尊重するため、我々教員や学生たちが教えるのは本当に基本の動作だけ。あとはチーム内で話し合い、ミニゲームのミッションをクリアできるよう工夫して、ロボットの動きをより正確にする作業を積み重ねていく。本当に自らが深く考え、失敗もしながら試行錯誤する『アクティブ・ラーニング』は、満足度が高く、記憶にも深く残る。ゲームをクリアできたときには、毎回歓声が上がり、もっとやりたいという声も多い。この機会にぜひ高校生の皆さんにプログラミングの面白さを体験してほしい」と参加を呼び掛ける。
開催は10時~16時で、定員は先着15人。参加無料。希望者は、インターネット申し込みフォームからの事前申し込みが必要。