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伊予市の古民家「ミュゼ灘屋」で大林宣彦監督の戦争三部作上映

大林宣彦監督の映画鑑賞会が開催される「ミュゼ灘屋」

大林宣彦監督の映画鑑賞会が開催される「ミュゼ灘屋」

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 伊予市の古民家「まちの縁側『ミュゼ灘屋』」(伊予市灘町)で8月7日から毎週金曜、大林宣彦監督の映画鑑賞会が開催される。

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 ミュゼ灘屋は築282年の古民家。江戸時代に海辺の松林を切り開き、現在の伊予市の基となる街並みを造った宮内家の建物のうち、唯一現存する住宅として国の有形文化財に指定されている。1808年には、17年をかけて日本全国を測量し日本地図の作成を行った伊能忠敬測量隊の本陣にもなっており、当時のまま残された書院造の座敷を「伊能の間」として開放している。

 大規模改修を経て、2017(平成29)年4月に伊予市の歴史や文化を発信する施設として再生。フランス語でミュージアムや美術館など文化創造の場を意味する「ミュゼ」を施設の名称に取り入れ、ギャラリーやコミュニティースペース、市民活動の拠点などとしてとして地域の人に活用されている。

 鑑賞会で上映するのは、大林宣彦監督の戦争3部作と呼ばれる「この空の花-長岡花火物語」「野のなななのか」「花筐/HANAGATAMI」と、尾道三部作の完結編である「さびしんぼう」の4本。

 ミュゼ灘屋ではこれまでも毎月1本、1950年代の日本映画鑑賞会を開いてきた。代表の門田眞一さんは「今年4月10日に亡くなった大林監督を追悼し、8月でもあるので、数ある監督の作品の中から『戦争3部作』と呼ばれる3本を選んで上映会開催を決めた」と話す。「4月10日に公開が予定されていた監督の最後の作品『海辺の映画館-キネマの玉手箱』も新型コロナウイルスの影響で上映が遅れ、愛媛での上映は9月ごろの予定。最新作を見る前に、過去の名作を振り返る機会になれば」とも。

 「近所の人が集まって好きな映画を観るような気軽な集まり」と門田さんは笑顔を見せる。「このような時期なので定員10人という規模での開催だが、各回ともまだ数人の参加は可能。映画を見ながら、地震や災害にも負けず300年近くこの場所に立っている宮内家住宅のどっしりとした力強さなど、建物が持つ魅力も感じてもらえれば」と話す。

 開催は8月の毎週金曜19時~。参加無料。申し込みはメールで受け付けている。

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