松山市在住のパフォーマンスユニット「Hanbun.co(ハンブンコ)」とコマ撮りアニメの制作を楽しむワークショップが8月10日、久万美術館(久万高原町菅生2)で開かれる。
ハンブンコは、チェコアニメ作家の山内知江子さんと振付家の得居幸さんが2010(平成22)年に結成したパフォーマンスユニット。ワークショップでは、8月29日まで久万美術館で開催している「久万ゆかりの芸術家たち」の展示作品の一部をスクリーンに投影し、参加者らが一緒に少しずつ動いてコマ撮り写真を撮影。撮影した写真をつないで2~3分間ほどの映像作品に仕上げる。
イベントを主催する「ツインクル・プラン」代表の入江初美さんは、NPOなどでアートと地域の中間支援活動を経験。2011年に市民団体を立ち上げ、映画やアートで人と街がきらめく小さなプランを作ることを目指して、子ども向けのアートワークショップなどを開いている。
コマ撮りアニメの魅力について、入江さんは「今回のワークショプでは、1秒間に15コマ、10秒の動画に150枚の写真を撮る。気が遠くなるような作業だが、通常の動画ではあり得ないような不思議な動きを作り出せる面白さや、『ハンブンコ』のアート表現を一緒に体験でき、見るだけとは全く違った面白さがある」と話す。
久万美術館とのコラボレーションによるコマ撮りアニメワークショップは、昨年に引き続いて2回目。「久万美術館では、館長や学芸員の方もこういった活動に大変理解があり、展示作品とコマ撮りアニメのコラボレーションという難しい企画を実現させてくれる」と入江さん。「今回の展覧会は決して子ども向けというものではないが、コマ撮りアニメの撮影という経験を通じて美術作品と向き合い、親子で作品の面白さに触れる糸口を作ることができれば」とも。
イベントでは、学芸員と一緒に話をしながら作品を見られるほか、高知県のシンガー・ソングライター矢野絢子さんの音楽ワークショップも開く。
「新型コロナウイルスの影響で開催が延期になっているが、この美術館シリーズは11月に尾道市の「なかた美術館」でも開催予定。松山市では、年度内に同じ『子どもゆめ基金助成活動』として、商店街でコマ撮りアニメを撮るワークショップも計画している」と入江さん。
参加費は1人700円で、3歳以下は無料。定員は親子20組程度、40人まで。