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愛媛大学ミュージアムが「Web昆虫展」 意外なかわいさや分類のコツ紹介

愛媛大学ミュージアム「Web昆虫展2020」

愛媛大学ミュージアム「Web昆虫展2020」

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 愛媛大学ミュ―ジアム(松山市文京町)が現在、「Web昆虫展2020」を開催しており、ぬいぐるみのような毛で覆われた「もふもふ昆虫」や「かわいい顔」など、さまざまな角度から昆虫の魅力を紹介している。

「Web昆虫展2020」の企画に携わる小西教授と吉富准教授

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 昆虫展は、農学部の環境昆虫学研究室が中心となって毎年8月に開いている人気の企画展。第1回の1997(平成9)年以降20年以上の歴史があり、例年5日間で3000人~5000人ほどの来場者が訪れる。同研究室が保有する標本類の展示のほか、カブトムシやクワガタなどと触れ合えるコーナーや、学生が来場者の相談に答えるコーナーなどを展開し、夏休みの子どもたちに親しまれてきた。

 企画を担当する環境昆虫学研究室准教授の吉富博之さんは「例年多くの人が訪れ、人気のコーナーはどうしても密な状態になってしまうため、コロナ対策の面から今年の開催は難しいと考えていた」と話す。

 「ウェブ開催の是非については、博物館学やデザイン学の立場で企画に携わる愛媛大学ミュージアム准教授の徳田明仁さんらと協議を重ねた」と吉富さん。「『Web昆虫展』では、博物館本来の役割である標本などの実物展示や、来場者とのコミュニケーションを通じた学生のアウトプットの場という面を実現できない代わり、これまで来場できなかった遠方の人にも見てもらえるなどのメリットがある。今の子どもたちはインターネットにも慣れ親しんでいるため、ウェブならではの良さを最大限に生かせるよう企画内容を検討して開催を決めた」と話す。

 特設サイトには、同研究室教授の小西和彦さんや吉富さんらが解説を加えて作成した動画50点余りを掲載。「かわいい昆虫」「もふもふ昆虫」「きれいな昆虫」などのコーナーでは、昆虫の苦手な人にも親しみを持ってもらえるようにと、つぶらな目やぬいぐるみのような毛並み、奇想天外な色や形など、普段あまり意識することのない昆虫のミクロなかわいさや美しさにフォーカスした。

 「特にお薦めしたいのは、愛媛県に生息するクワガタの種類を見分けるためのコンテンツ『クワガタの識別(愛媛県)』」と吉富さん。比較的種類が多く、見た目が似ていて識別の難しいクワガタ類を見分けるコツを、標本の映像と解説で詳しく説明している。「ミュージアムの『昆虫常設展示』と『昆虫収蔵展示室』を360度映像で撮影した動画も、その場にいるような臨場感を味わうことができて面白い」とも。

 現在、動画は特設サイト内のみで公開しているが、今後も本数を増やし、ミュージアムのユーチューブチャンネルなどにも掲載する予定だという。

 特設サイトの配信は8月31日まで。

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