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松山市の中高校生が「子どもの居場所づくり」 クラウドファンディングに挑戦

クラウドファンディングに挑戦した「こどもNPOシビックスクール」のメンバーら

クラウドファンディングに挑戦した「こどもNPOシビックスクール」のメンバーら

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 松山市の中高校生らが「民家を改築して、いろんな人が交流し持続可能な社会について考える場を作りたい」とクラウドファンディングに挑戦した。

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 クラウドファンディングでは、活動場所である民家の屋外空間を整備して駐輪場などを確保するほか、室内の危険箇所の修繕や防音設備、DIYでの内装費用として目情金額を300万円に設定。6月6日に募集を始め、53人の支援者から総額56万7,000円の資金を集めて8月8日に終了した。

 プロジェクトの代表を務めた松山市内の高校3年生、白石陽菜さんは、小学生のころからシティズンシップ教育や主催者教育を行う「NEXT CONEXION」に所属して活動してきた。

 今年2月「NEXT CONEXION」有志の中高校生で地元の大学生や地域の人と定期的にワークショップや交流会を行う「こどもNPOシビックスクール」を設立したが、活動を続ける中で街の中に中高校生が安心して過ごせる場所が意外と少ないことに気付いたという。

 「学校や塾ではやることが決まっていて、カラオケやカフェでは自由に過ごせるがお金がかかってしまう。中高校生が空気感を共有しながらオフラインでコミュニケーションができ、自由で主体的に勉強したり活動したりする場所があればいいのにと考え、これまで活動の場として使ってきた築50年の民家を改装して活用するためにクラウドファンディングに挑戦した」と白石さんは話す。

 目標額には及ばなかったものの、支援者からは「子どもにとって居心地のいい場所は、誰にとっても優しい居場所になると思う。皆さんの力でそのような空間をつくってください、応援しています」「地域コミュニティが形骸化する現代、学校を超えて多くの中高生が気軽に立ち寄れる居場所は本当に貴重。自分のやりたいことにチャレンジできる場所を作りたいという活動を応援しています」などのメッセージが寄せられた。

 中心メンバーの一人で高校2年生の村田朋樹さんは「最初は自分たちの事務所を改装したいという気持ちだけだったのだが、クラウドファンディングを通して自分たちのことを応援してくれる、知ってくれる人が大勢ることを知りとても手応えを感じた。小学生の子どもたちも利用する場所なので、まずは危険な屋内の段差を直したい」と話す。

 NEXT CONEXION代表の越智大貴さんは「クラウドファンディング以外でも、子どもたちの活動に支援を申し出てくれた人がいる。みんなで話し合いを重ね、子ども食堂や教育プログラム、ワークショップのほか、子どもたちをはじめ、多世代が交流できる持続可能な拠点として整備を進めたい」と意欲を見せる。

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