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松山市で不登校支援イベント「ルートキャップ」 安心して将来考えるきっかけに

2周年を迎えた第25回「ルートキャップ」の参加者とスタッフ

2周年を迎えた第25回「ルートキャップ」の参加者とスタッフ

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 不登校支援イベント「ルートキャップ」が8月16日、松山市内のフリースクール「エルート」(松山市萱町1)とオンラインの参加者、計16人をつないで行われた。

 開催は今回で25回目。2周年の節目を迎えた同イベントは、不登校や別室登校の子どもとその親が、安心して将来について考えられるようになることを目的とした交流イベント。不登校経験のあるスタッフと、自分の体験や不登校のきっかけ、現在の状況などについて話し合えるほか、個別相談にも対応する。

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 ルートキャップの名前の由来について、実行委員長の末田健人さんは「植物の根っこが育ち、土の中へ深く伸びていくとき、根っこの先に生まれて育っていく根を守る固い細胞のことを『ルートキャップ』と呼ぶ。大きく育っていく子どもたちの根っこを守りたい、という願いを込めて名付けた」と振り返る。

 第1回開催は2018(平成30)年8月19日。自らも元不登校児で、現在は起業家や文筆家、総務省の地域力創造アドバイザーなどとして活躍する小幡和輝さんが発起人となり、「不登校は不幸じゃない」を合言葉に全国100カ所で企画したイベントだった。愛媛県では松山市内の学習塾「アフェッティ」(萱町1)塾長の孕石修也さん、「ファタリタ」(鷹子町)塾長の末田さん、講師の西浦慎介さんらが実行委員会を立ち上げて運営を行い、以降、毎月開催を続けている。

 「現在相談に乗っているスタッフには、少し前まで相談に来ていた側の人もいる」と末田さん。「不安で引きこもりがちだった人が、交流を通じて自分の気持ちを受け入れたり状況を整理したりして、今後どうしたいのか前向きな気持ちで考えられるようになる。『ルートキャップに参加することが楽しみ』と言ってくれる子どももおり、情報と居場所と安心を提供することの大切さを感じている」と話す。

 イベントへの反響の大きさから、不登校の子どもたちの居場所の重要性を感じた末田さんらは学校以外の学びの選択肢を作ることを目指し、2019年4月にフリースクール「エルート」を開校。学費のほか、個人からの寄付などで運営し、今年の春にはエルートを卒業して復学した生徒らのほか、小学生から高校生までの卒業生11人が、中学や高校、大学などに進学した。

 「何かのきっかけで不登校になり、周囲からの圧力や居場所の無さ、不安などで苦しんでいた子どもたちが、ルートキャップやエルートで『来て良かった』と言ってくれたり、みんなと笑顔で楽しく過ごしている姿を見たりするのは本当にうれしい」と末田さん。

 「学校がつらいと感じているのはあなただけではない。我々スタッフの多くも経験者だし、ここにはそういう人がたくさんいる。初めての参加はハードルが高いかもしれないが、最初の一歩を踏み出してみて」と参加を呼びかける。

 ルートキャップの開催は毎月第2または第3日曜の13時~。参加無料。申し込みはホームページで受け付ける。

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