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松山市で「はだか麦」調理実演会 多彩なレシピや農業の役割を学ぶ

オンライン講座ではだか麦を活用した和食献立の調理実演を行う澤田さん

オンライン講座ではだか麦を活用した和食献立の調理実演を行う澤田さん

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 愛媛県が生産量日本一を誇る「はだか麦」への理解を深め多彩な活用方法を学ぶオンライン講座が8月20日、愛媛県学校給食会(松山市辻町)から行われた。

 愛媛県のはだか麦生産量は32年連続で日本一。食物繊維が白米の約20倍と豊富なこと、はだか麦に多く含まれる水溶性食物繊維「β-グルカン」が糖の吸収を抑え、血中コレステロールを低下させる作用や整腸作用などを持つことから、健康食材として注目を集めている。

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 講演会では、東温市でブランドもち麦「媛もち麥(むぎ)」などを生産するジェイ・ウイングファーム(東温市北野田)の大森陽平さんが登壇。食材としてのはだか麦の魅力に加え、地域での栽培の伝統を守ることの重要性や景観作物としての魅力について紹介した。

 大森さんは「農業は食べ物の供給源であると同時に、日本人の心の根幹に深く関わるもの。心の原風景となるような美しい景観を守ることも、農業の役割の一つだと考えている」と話す。「初夏に実りを迎え黄金色に波打つ麦畑は人々の目を楽しませ、景観作物として地域の観光資源になる可能性を秘めている」とも。

 同社では、麦の栽培過程に欠かせない「麦踏み」の作業を、地元の園児らに体験させる取り組みを行っている。大森さんは「現在は機械化されてしまった作業だが、実際に畑で麦踏みを経験することで、農業が生活の一部であることを実感してもらいたい。先祖が守り育てた環境を次世代に受け継ぎ、農業と共に育まれてきた地域の文化を伝えていくことができれば」と意欲を語る。

 調理実習では、日本料理澤田(今在家2)の澤田昌隆さんが、おいしい炊き方や、副菜として献立に取り入れる方法などを紹介。はだか麦を衣の素材に加えた「タラの唐揚げ」や「ボイル野菜とはだか麦のサラダ」「けんちん汁」など、和食献立の調理実演を行った。

 参加者からは「地元のはだか麦を食べることが、地域の景観を守ることにつながることを実感した」「子どもたちに小学校で、麦の栽培を体験させたい」「はだか麦の調理方法のコツを学びメニューのレパートリーが増えたので、今後、給食で定期的に取り入れていきたい」などの感想が寄せられた。

 JA全農愛媛や愛媛県、ジェイ・ウイングファームでは、ピタパンやニョッキ、スコーンなどのほか、サラダ、スープ、ベジギョーザ、キッシュなど、はだか麦を取り入れた多彩なレシピを紹介している。

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