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システナが松山にサテライトオフィス開設 地域課題の解決や技術教育にも注力

新しく開設された「システナ/松山イノベーションラボ」の様子

新しく開設された「システナ/松山イノベーションラボ」の様子

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 システム開発などを手掛けるシステナ(東京都港区)が6月1日、サテライトオフィス「松山イノベーションラボ」(松山市南堀端町5)を開所した。

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 同社は1981(昭和56)年の創業で、従業員は約数3500人。システム開発や運用、保守、IT環境構築のほか、IT活用サポートなどの事業を行っており「松山イノベーションラボ」は全国で11番目の拠点となる。

 同社創業者の逸見愛親会長は松山市の出身。コロナ禍の影響を受けて企業の拠点分散の気運が高まる中、愛媛県と松山市の誘致を受けて開所が実現した。

 「イノベーションラボには2つの大きな役割がある」と話すのは松山イノベーションラボの児玉寛将ラボ長。「開発センターの一拠点として全国の顧客から依頼を受けシステム開発を行うことに加え、地元に特化した新しい商材を開発し、全国に向けて発信していくことも目指している」と話す。

 同ラボでは、地域ならではの課題として農林水産業の後継問題などを挙げる。児玉さんは「果樹園をはじめとする一次産業の現場では『経験と勘』で作業を行っている部分が大きい。気温や日照、降雨量などのデータをAIライブラリー化して作業のタイミングなどを適切に判断できるようになれば、後継ぎや新規参入で農林水産業に従事する人がより働きやすくなり、作業の効率化や増収、後継者不足の解消にもつなげられる」と話す。

 地域経済の活性化、雇用促進、技術教育を3つの柱として掲げる同社。同ラボでは技術教育として、一般の人や学生などを対象にしたセミナーの開催も予定している。「できるだけ多くの人に『IT活用やDX化、AIの導入は難しくない』ことを知ってほしい。地域全体のITリテラシーの底上げに貢献し、愛媛県が推進しているデジタル総合戦略の一端も担っていけるようになれば」と児玉さん。

 松山イノベーションラボでは3年後に50人、5年後に100人の雇用を目指しているといい、「全国規模の大きな仕事と、地域貢献につながる仕事の両方に携われる場所。若手人材が力を発揮できる職場環境を整えて魅力的な就職先になっていくことで、地域でIT技術を学んだ新卒者や若年層だけでなく、Uターン就職の受け皿にもなっていきたい」と期待を込める。

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