愛媛国際映画祭実行委員会が主催する「愛顔(えがお)感動ものがたり」映像化コンテストが現在、5分以内の映像作品を募集している。
募集するショートフィルムは、県が2014(平成26)年から毎年開催している短編エピソードコンテスト「愛顔感動ものがたり」の昨年度受賞作9作品のうち、いずれか1点を原作としたもの。第1回の開催以来、県内の高校の放送部や映像制作を学ぶ大学生、映像制作のプロなど、全国の幅広いクリエーターから作品が寄せられている。
コンテストは今年開催中の愛媛国際映画祭の関連事業として実施されており、今回で3回目。プロ・アマ、個人・グループ、年齢、国籍などを一切問わず、応募を受け付けている。
担当者は「年々応募作品数が増えており、映像制作に興味を持つ層の広がりを感じている」と話す。「原作となる800文字のエピソードは、どれも素晴らしいものばかり。このコンテストを通じて、一人でも多くの人に触れてもらうきっかけにもなれば」と期待を込める。
「愛顔感動ものがたり」コンテストには、毎回数千通の短編エピソードが寄せられる。今回、ショートフィルムの原作となるエピソードは「どこか、遠いかなたから」「ママ、お手てが切れちゃうよ」「祖父は職人」「目覚しおりん」「大将だんだん」「鈍色のそら」「私とおばあちゃんとマスク」「魔法の愛顔」「秋の夕暮れ」の9作品。
審査員は、映像プロデューサーで東京芸術大学大学院教授の桝井省志さん、内子町出身で日本大学芸術学の講師を務める映画監督の冨永昌敬さん、自治体と協働して地域に根ざした映画作品を制作している「ヒメブタの会」の森幸一郎さん、松山市出身で漫画家、俳優、タレントのほか、映画監督としても活躍する杉作J太郎さんの4人が務める。
担当者は「需要が急増する映像クリエーターの育成も事業の大きな目標の一つ」と話す。「スマホ一つで誰でも動画が作れる時代。原作を元に、アレンジを加えて映像制作を行うスタイルなので、ゼロからストーリーを考えるより気軽にチャレンジできるのでは。これをきっかけに、未経験の人にも映像制作に興味を持ってもらえれば」と応募を呼び掛ける。
応募締切は10月29日。グランプリ作品には賞金50万円を贈るほか、各賞を用意する。