長浜木履工場(大洲市長浜町)が9月26日、愛媛で活躍するパラアーティストの作品をデザインに取り入れた木製サンダル「Candal(キャンダル)」の新デザインを発表した。
新デザインの「キャンダル」を彩るのは、愛媛県在住の伊藤恭介さんと双子の弟の駿介さん、松下侑生さん、武安拓実さんら4人による個性豊かなアート。前回と同じタイプの木製サンダルだが、バンドの幅を広くすることでよりアートを楽しめるようにしたほか、履き心地も向上させた。クラウドファンディングサイト「マクアケ」で、正規販売代理店の「わとみ」(長浜)が先行予約販売を行っている。
1949(昭和24)年創業の同社。2015(平成27)年には愛媛伝統的特産品の指定を受け、えひめ伝統工芸士の認定を受けた先代社長の福本紀孝さん、齊藤大地さんをはじめ6人の職人が、げたや雪駄(せった)、サンダル、木製雑貨などを製造している。材料には四国産ヒノキやスギの間伐材を使い、原木から製品まで自社で一貫生産を手掛ける。
パラアーティストとのコラボレーションは昨年3月、社長に就任した齊藤若子さんの発案で初めて企画。顧問契約を結ぶデザイン会社「シンプル」(松山市祝谷2)の正岡昇社長と協力し、サンダルのバンド部分に愛媛県在住の4人のパラアーティストのデザインを取り入れたアートサンダル「キャンダル」を発表した。
齊藤さんは「今年2月に発売したキャンダルも、購入したお客さまから、写真付きのメールで『玄関先が華やかになった』『お隣の人から、いいねと褒められた』と感想を寄せてもらった」と笑顔を見せる。
「インターネットを通じて、より多くの人に愛媛で活躍しているアーティストのことや、長浜木履の職人が手掛けるこだわりのサンダルについて知ってほしい。作り手も手に取った人も、みんなが笑顔になれる愛のこもった一足を愛媛から届けたい」と齊藤さん。「キャンダルを通じて、全国の人に愛媛のアーティストの作品が届くのが何よりもうれしい。アーティストの皆さんに仕事の依頼が入るきっかけにもなれば」と期待を込める。
来年2月以降の一般販売予定価格は7,200円。クラウドファンディングサイトでの先行予約販売は15~30%引きで、11月29日まで。