松山三越(松山市一番町3)で10月11日、「震災を知る・考える・行動する」をテーマに「第5回アクションイベント」が行われた。主催は復興アクションチームえひめ実行委員会。
同委員会の代表は、大街道商店街内にあるギャラリー「ヒロヤ」を経営する梅林良一さん。梅林さんは東日本大震災後、「震災を知る・考える・行動する」をテーマに毎月11 日、大街道献血ルーム前に特設会場を設けてイベントを行うことを計画し、委員会を発足した。イベントは来年3月11日まで行う。
5回目となる今回は、松山三越1階のアトリウムコートで、被災地に行きボランティア活動を行ってきた愛媛大学の学生・中嶋直哉さん、山本遼さんと、愛媛県社会福祉協議会の職員・喜安恒賀さんがパネルディスカッションを行った。
中嶋さんは4月に県社会福祉協議会を通じ宮城県女川町に、8月に個人で福島県に行き、山本さんは8月、企業インターンシップの形で岩手県陸前高田市にある中小企業に入った。
パネルディスカッションでは現地でのボランティア活動を通して感じたことや4月と8月の被災地の様子の違いなどが話し合われた。「ボランティアはどこまで必要か」という質問に対し、中嶋さんは「ボランティアはまだ必要。今、現地では仮設住宅の慣れない環境で近所付き合いがほとんどないまま生活をしている人が多くいる。外から来た『ボランティア』がそういった方々の接着剤の役割を果たし、寄り添って助け合えるコミュニティー作りの手伝いをする必要がある」と話した。山本さんは「ボランティアはもう必要ないのでは。ボランティアが活動することで、現地で商売をしている人の仕事を奪ってしまっている」と企業の視点から意見を述べた。
「ボランティアとは何か」という議題では「いつまでボランティアが必要かを決めるのは現地の人であり、相手のことを考えない、行き過ぎたボランティアはかえって迷惑になる。ただ作業をするのではなく、被災者とコミュニケーションをとり人間関係を作ったうえでボランティアを行っていく必要がある」という意見も。
次回は11月11日に開催予定。