愛媛県美術館新館(松山市堀之内)特別展示室で9月14日・15日の2日間、クリエーターズクラブ愛媛が主催する「CCEAWARD2018」が開催される。
同賞は、公共の場で流された映像・音声や新聞広告など、各種広告コンテンツを展示し、特別審査員、同クラブ会員、来場者の投票を元に、プロと一般の視点から優秀作を決定するデザイン賞。昨年は198点の出品があり、投票者数は350人を数えた。今年度のエントリーは8月22日に締め切られている。
クリエーターズクラブ愛媛は、愛媛県在住または出身、近隣各県在住の広告制作に関わるクリエーター団体。「組織」「職種」「肩書」に縛られない、自由な交流活動を目指し、定例会や勉強会などを不定期に開いている。同会発起人でシンプル(松山市祝谷2)社長の正岡昇さんは、会を立ち上げた動機について、「クリエーターは基本的に一匹狼。しかし横のつながりを作り懇親を深めることで愛媛のクリエーターの価値を高めたいと思った」と話す。
10回目になる同賞だが、「クリエーティブの価値をより広めていきたい。クリエーター同士が刺激し合って四国のクリエーティブを盛り上げたい」という基本姿勢は立ち上げ当初から変わらない。
ここ数年の広告業界について、正岡さんは「例えばデザインなら、紙ベースだったものがウェブへと広がり、いろいろな人や技術が業界に入ってきた。仕事の領域が広がっている。出品作品からもその変化を見ることができる」と話す。
2018年の同賞では特に「AIにはできない、人間の創るものの力を見てほしい」という思いがあるという。「アイデア、技術力、総合的なセンスなど、人間の創るものには機械に決して負けていない。そのためにもクリエーターが自分たちの価値を高める努力と、それを認知してもらう工夫をしていかなければ」。さらに「若者たちが夢のある職種として、クリエーティブの世界に入ってきてくれることを期待している。CCEAWARDのようなイベントが、その一助になれば」と意欲を見せる。
特別審査員は、Mr.Childrenなど数々のアーティストのアートワークや、サントリーCM「歌のリレー」、朝の連続テレビ小説「てっぱん」「半分、青い」のタイトルワークなど、さまざまなデザインを手掛けるアートディレクターの森本千絵さんが務める。
開催時間は、14日=10時~18時、15日=10時~16時。